のらケミスト

中小化学企業で新規事業とか技術開発している人のブログ。技術的な話とか転職の体験談をご紹介。

ADAS(運転支援システム)すごい!

こんにちは。とにかく感動したことがあったので日記。

AS(運転支援システム)すごい!まじ便利!

先日、家族の希望でADAS搭載のファミリーカーを購入しました。で、この土日、旅行で高速乗った際に初めて車線維持支援機能を使ってみました。

感動!!

 車線維持支援機能 ≒ 自動運転(信じるかは自己責任)

といっても過言ではない。というと誰かが事故ったときに批判されそうだから言わないけど、すごかった!

どんな感じだったかというと、

  1. 車線維持支援ON!
  2. なんかハンドルがピクピク勝手に動いてる!気持ち悪っ!
  3. 道路の真ん中から外れそうになるとハンドルが固くなってそれ以上真ん中からずれないようにしてくれるんだ!!すごい!!
  4. これ実は手を放してもいけるんじゃね??
  5. カーブで手を放してみる(恐る恐る)
  6. ハンドルが勝手に動く!!すげー!!
  7. 「ハンドルを握ってください」と警告が出る。(ごめんなさい)

こいつは、聞いていた以上だと思いました。感動!

たぶん以降、高速ではハンドルはほぼ車に任せるようになってしまうと思った。と同時に、これを一般道でもできるようになっちゃったら確実に運転テク落として逆に事故起こしそう。

完全自動運転に移行するならマニュアル運転車を市場から排除するのと同時にしないと危険。

オートマ限定車が市場に出回った結果、マニュアル免許持ってる人でもクラッチ使うの下手になるのと同様、自動運転車が市場に出回ったらマニュアル運転へたくそになる可能性大だと思った。

大企業で好きなことやる方法~プレゼンで評判を上げる【大企業サラリーマンの標準装備】~

こんにちは。
今回は大企業でウケるプレゼンtipsです。前職では幸いなことに社内で山ほどプレゼンする機会があり、その経験から大企業ではどんなプレゼンがウケるかがなんとなくつかめました。(月1や週1の進捗報告会議もプレゼンの場です。)
最初の頃は、

  • 何が言いたいのかわからない、
  • 情報が入ってこない、

などと言われていた私のプレゼンも、最後は、

  • すごくよかったよ!
  • こないだ面白い発表してた人だよね?

と声をかけられたりするようになり、プレゼンするごとに味方が少し増えるようになりました。
tamagoyaki1999.hatenablog.com

プレゼンのコツ

  • 大事なことは1個まで
  • 時系列をいじるのと誇張表現はセーフ
  • 一言の集合体で話す
  • 馬鹿に向かって話すと思え

実は大事なことは1個まで

私が大企業で学んだプレゼンのコツは、
「どうしても伝えたいポイントを一つだけ話す」
です。
もちろんプレゼン時間にもよります。
15分以内のプレゼンなら大事なことは1個だけにしましょう。
30分なら2個、といった感じです。
プレゼン内容を考えるときに、まずはどうしても伝えたい一個のメッセージをひねり出します。
これだけ覚えて帰ってくれたら大成功という1つのことです。
以降、この結論を導くための材料を嘘にならないようにストーリーにします。
参考程度ですが大体以下のような流れ。

プレゼンは一言の集合体で構成する

  1. 冒頭に結論を1個いう(※この結論だけ覚えてもらうことをプレゼンの目標にする)
  2. 仕事の目標を1センテンスで言う
  3. 進捗状況を1センテンスで言う
  4. 問題点を1センテンスで言う
  5. イデアを1センテンスで言う
  6. 実際の行動をちょっと詳しく話す(※資料にでかでか要点を書いておく)
  7. まとめで1~5をそのまま話す

これで10分くらいのプレゼンになります。
本来、目標も進捗も1センテンスで話すのは無理です。
問題点なんて1つじゃないし、それぞれに対策のアイデアなんて山ほどあります。
むしろ、仕事への理解度、自身の発想力、行動力、これらを示すためにたくさんを語りたくなりますが、ぐっとこらえて全部一言で話すようにします。
そのせいで目標も進捗も抜け漏れのある違和感のある感じになります。
問題点もアイデアもなぜそこに着目したのか、他にもあるだろう?といった質問を受けたときに、あなたが考えるようなことは全部やってます、と先回りして主張したい気持ちにもかられます。
ぐっとこらえましょう。
目標も進捗も問題点も解決策も、結論に結びつく側面だけを切り出して話し、とにかく結論を覚えてもらいましょう。
結論だけ覚えてもらえたら他の情報は一切記憶に残らなくてもOKという気持ちでプレゼンを作りましょう。
背景やこれまでの経緯を詳細に説明?そんなことをしたら相手は処理能力が足りずパニックに陥るのでやめましょう。

時系列をいじる、誇張表現はセーフ

相手が理解しやすくなるなら実際に起こった順番に話す必要ないです。
結論がEだったら、
AがBでCだと思ったら実は驚くべきことにAはB'だったと発見しC'が実はDだと導かれEという結果を得ました。
と順番に話す必要もなく、
BがEでした、
とか、スタート地点を偽っても途中はしょってもOK。
大体仕事なんてのは一本道でうまく行くはずなくて、右往左往するものです。
その中で光明を見いだしブレークスルーを起こすことで前に進むので、そのブレークスルーについてすごいと思ってもらいたくなります。
でもそのブレークスルーというのが右往左往した中で見いだしたからすごかったのであって、それだけ聞いたら当たり前じゃんってなることがすごく多いです。
そうすると、ブレークスルーをすごいと思ってもらうために右往左往した状況を説明したくなるのですが、それはプレゼンとして完全にアウトです。
誰も理解できないプレゼンが完成します。
状況説明が必要なすごいことはプレゼンでは全然すごいことじゃないので、潔く削除してしまっていいくらいです。
聞き手はド素人なのですごくないことも、すごいことだ!と言えばそう思ってくれます。

フォントのサイズは 2 4 以上

役員相手の場合は28以上らしいです。
この真意は、

  • 情報量を減らして理解しやすくする

ことです。
なので、絵と文字を詰め込まない自信があればフォント小さくてももちろんよいです。



馬鹿に向かって話をすると思え

大企業でウケのいいプレゼンを作る時の極意は、
「馬鹿に向かって話していると思うこと」
です。

  • 専門用語は知らない
  • 簡単なロジックしか理解できない
  • 一つのことしか覚えられない
  • 話題が変わると前の話題を忘れる

こういう人に向かって話していると思いましょう。
ちなみに、大企業社員が馬鹿だと言っているわけではありませんよ。
みんなメールや資料作成の傍らでプレゼン聞いているので、どこから話を聞き始めても理解できるようなストーリーや論理構成にしたほうが多くの人が話についてきてくれます。

わかったつもりになってもらうことがゴール

大企業におけるプレゼンは、物事を詳細に理解、把握してもらうためにするものではないです。
そう割りきって説明としては雑なウケの良いプレゼンをすることで社内の味方を増やしましょう。


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大企業で好きなことやる方法~発信力を高めて意見を通しやすくする~【大企業サラリーマンの標準装備】

こんにちは。
今回は大企業で働く上での発信力についてです。発信力を高めていくとどんなトピックについても、あいつの言うことだから、まあ、そうなんじゃないって雰囲気になります。
情報発信といえば何が思い付きますか?
レポート、日報、プレゼン、Slack、メール、、まあいろいろあると思います。
情報発信した結果に個人差があることに愕然とすることありませんか?
なぜ同じこと言ってるのにAさんの話は通って自分の話は通らないのか。
最近Aさんをリーダーとして始まったあのプロジェクト、あれずっと前から自分が提案してた案件だけど。とか。
そういうやつです。
Aさんが役員ならまだいいですが、同世代くらいだとめっちゃ嫉妬します。

本質的に同じ事を発信したら同じ評価を受けるはず?

と思うのですが、でも結果が違うので、何か発信しているものが違うのかなーと思ったりします。
で、ノンバーバルコミュニケーションみたいなものを学びます。
まぁ、的外れですね。
  

発信力=発信×受信

昔、「はっぱろくじゅーしの法則」という話を聞きました。
人は言いたいことの8割しか表現できない。
人は言われたことの8割しか理解できない。
結果、8割の8割で64%しか情報が伝達されないという話です。

プレゼンにしろ、コミュニケーションツールにしろ、発信について一生懸命勉強する人は結構多いと思いますが、受信について真面目に考える人って少ない印象です。
教科書通りのプレゼン構成で話していることはわかるけど、結局何言ってるかよくわからない人、いますよね。
受信効率を高めるには、

  • 興味を持ってもらう
  • 理解してもらう
  • 賛成してもらう

この3つを達成することが大事です。



大企業サラリーマンの興味は人事評価

です。これだけです。マジです。
自己実現とか、会社の改革とか、社会課題の解決とか、いろいろ立派なことを話す人はたくさんいますが、その人たち含めてほとんどの人の行動原理は「自分の人事評価を最大化したい」です。
大企業サラリーマンって受験勉強的な意味で本当に賢い人たちで、大企業サバイバルゲームの勝ち方をよく理解しているので、人事評価を最大化するために、自己実現とか改革とか社会問題とか発言してるだけです。
そういった方々に自身の話に興味を持ってもらうには、
「私の責任で私の工数を使ってあなたの成果になる仕事をやっておきました」
という強烈なメッセージ性、というか事実が必要です。
このようなメッセージを発信し続けることで、その人から「こいつは自分のためになることをやってくれるやつだ」という評価をもらうことができ、後でその人のためにならないことにも協力してもらえるようになります。
借りを返すという無欲な意識もあるでしょうが、なんかよくわからないけど多分将来自分のためになるんだよね?って思って支援してくれる感じだと思います。

正しいことを相手のレベルに合わせて発信する

発信方法についてはプレゼンのノウハウ本など、巷にたくさん情報があります。
要点を3つに絞りましょう、みたいなやつです。
それらに共通する理念は、
相手のレベルに話の難易度を合わせて、何とかして理解してもらう、
ということです。
専門家同士で話すときは別に論点3つに絞る必要はありませんよね?言いたいことを好きなだけ言い合えば議論は深まります。
レベルに差があるとき、ショボい方の頭がパンクするので、たくさん話したいことがあるけど、厳選して3つにしましょう、ということです。
本質は「相手のレベルに合わせて話を簡単にしましょう」なので、「重要なポイントは3つあります」といえばプレゼンが上手になるわけではなく、情報の受け取り手をよく見て話しの簡素化の程度を調整しましょう。
相手のレベルに合わせた難易度にすることで受信効率がぐっと高まります。

賛成してもらう

大企業サラリーマンから賛成してもらうためには、

  • 正しい発言であること
  • 賛成しても立場的に大丈夫なこと、あるいは、賛成しないと不利な状況に陥ること

を満たしてあげる必要があります。

「○○なら~~さんだよね」状態になる

正しい発言であることは、自身のスキルとその認知度がモノをいいます。
発言が正しいかどうかを判断する能力のある人はほとんどいませんので、発言者が正しい発言をする人かどうかで判断してもらうことを目指します。
そのために、前述したようなスキルを身に着け、「○○なら~~さんだよね」状態になっておきます。
そうすると、自分自身あまり自信のない発言も周りが自信をもって正しいと思ってくれたりします。
tamagoyaki1999.hatenablog.com

上のお墨付きを用意しておく

大企業中間管理職はよくオセロに例えられます。
提案者と役員がYESといったら間に挟まっている課長、部長、本部長、全員がYESになります。
役員がYESでもNOでもない、ポジションを表明していない案件は基本的にはNOです。
なので、平大企業サラリーマンはできる限り上から話を流せるよういろんな人脈を使って努力します。
ゴルフを覚えることがその第一歩だったりします。
仕事では絶対に同席することない平社員と役員がゴルフ場では同席しえます。
私はゴルフができないので正攻法で本部長くらいまで話にいったことがあります。
懇親会で突撃したのと、メールで突撃したのと、部長通して突撃したのと、経営企画の知り合い通して突撃したのと、といった感じです。
100万円オーダーの小さい予算をいくつか獲得できましたね。アングラ研究には十分です。

外堀を埋める

役員になんて話できないよ、というのがほとんどの平サラリーマンだと思います。
その場合は横を固めます。みんながいいと言っているからいいと言わないといけない気がする同調圧力で賛成させます。
賛成してもらいたい相手が直属上司の場合は、周りがいいと言っているという状況は、部下を他部署にとられかねないという別の力学が働くので、特に効果的です。
大企業サラリーマンにとって部下は人事評価を高めるための必須アイテムなので、どんなに使えない奴だったとしても基本的には部下は手放したくないものです。

中身が正しいかどうかはどうでもいい、かも

書きながら思いましたが、大企業サラリーマンの情報伝達において中身の正しさはどうでもいいものだったのかもしれない。

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大企業で好きなことやる方法 ~下積み期間と思ってスキル獲得~【大企業サラリーマンの標準装備】

こんにちは。
大企業で好きなことをやるために、まずは何よりも大事なのは「スキル」です
当然いきなりは好きな仕事にありつけません。大企業だと最低でも2年くらいは下積み的期間が必要という印象。

tamagoyaki1999.hatenablog.com

○○のことなら~~に聞けば何とかなる、と周りの人に思わせる

スキルを身に着ける目的です。
これが大企業内での発言力を身に着ける第一歩となります。

「スキル」とは会社を成り立たせている機能

ここでいう「スキル」は会社を成立させるために必要な機能のことと定義します。
会社というのはスキルの集合体で成り立っています。
大企業を成立させるためには、数多くのスキルを有機的に結び付け連携させる必要があります。
あまりにも事業の規模が大きくなりすぎて1人ではそのスキルを賄いきれないので数万人という従業員数になるのです。
事業を行うために必要なスキル・機能を提供するからその対価として私たちはお給料をもらえます。


貴重な「スキル」を提供できる人材が重宝される

当たり前ですが、会社にとって貴重な「スキル」を提供する人は重宝されます。
重宝されると、プロジェクトに真っ先に組み込まれる、困ったときに頼りにされる、なんかよくわからないことを依頼される、といったチャンスへの遭遇確立がぐっと上がります。
余談ですが、大企業で最も少ないリソースは「機会(チャンス)」です。
人が成長するにはいろいろな経験を積む必要がありますが、大企業にある仕事のほとんどは誰がやっても大丈夫な仕事です。
逆に、誰がやってもいいように設計されているからこそ安定して成長していけるわけです。エースが抜けたら事業が壊滅した、なんてこと許されるわけありません。
たまたま与えられたチャンスで成果を出せると、育成対象として以降継続して機会に恵まれることになります。
貴重なスキルを持った人材は、チャンスへの遭遇確立が高いので育成対象になりやすいです。

「貴重な」スキルとは、社内で調達することが難しいスキル

重宝されるには貴重なスキルを持っていることが必要です。
「貴重」≒「希少」と考えてほぼOKです。
ここですごく大事なことですが、「社内で」希少であればよいです。
世の中に同じことができる人が溢れていようが、そのスキルがその会社に特化し過ぎて他社で一切役に立たなかったとしても、

  • 事業運営に必要で、かつ、
  • 社内で希少

であればよいのです。

上司のニーズは既存社員でチームを組成すること

あなたの上司の気持ちになってみましょう。
何かの専門家がチームに欲しいとき、どうやって探しますか?
いきなり転職エージェントに依頼を出すでしょうか?
人を新規に雇うというのはすごく大変なことです。特に正社員待遇が当然というような能力の高い人間となると、一度雇うと何十年も雇用しなければなりません。
なので、基本的には既に雇っている人から探すということになります。
そのときに上司が欲しがるスキルを持っていることが重要になります。

母数が少ないことに意味がある

2つの大事な事実をご紹介します。
例えば、化学メーカーのある研究所で化学バックグラウンドの研究者2人、AIとかできる人1人、半導体に強い営業1人で新チームを組成しようとします。
部全体の人員構成が、
化学科出身200人、電気電子学科出身20人、情報工学科出身5人、経済学部出身10人、その他65人だったとします。
おそらく、
化学研究者は化学科出身の200人から、
AI人材は情報工学科の5人から、
営業は電気電子と経済学部の30人から探すことになるでしょう。
通常、検討できる人数には限りがあるので、化学系の人で指名検討対象になるのは上位10%くらいの超優秀層くらいで、それ以外は誰でもいいから人くれ、ってなると思います。なので、上位10%に入ってないとチャンスを得るにはラッキー配属を期待することになります。
営業は1/30で確率論としては化学系よりも低いですが、30人くらいだったら候補者全員チェックする可能性があります。本人を見て指名される可能性があるように思います。
AI人材みたいな、どこに行っても引っ張りだこな専門家もいます。化学メーカーだと、ITわかる人いなすぎてpip installできるだけでAI人材と言われるなんて逸話もあるくらいです。
何が言いたいかというと、
希少性さえあれば能力と関係なしに引き揚げられる可能性が高まる
ということです。
同じようなプレーヤーが群がるレッドオーシャンで戦ってはいけないのは、マーケティングでは当たり前でみんなドヤ顔で語りますが、自身のポジショニングは甘かったりする不思議。

もうひとつの大事なことは、お気づきかもしれませんが、その他65人は話題に上らないことです。

  • 事業の運営に必要なスキルであること、
  • そのスキルを持った母集団が小さいこと、

重要です。



どうやって希少性を高めるのか?

人がやらない仕事をやる。
というのが本質ですが、いや、難しい気がしますよね。だって簡単に出来ないから誰もやらないんでしょう?と。
「出来ない」という言葉には3つの解釈があります。

  1. 物理的にできない:神様ができないと決めたことです。エネルギー保存則とかそういうやつです。
  2. 自分にはできない:物理的に否定されていないので他の誰かなら出来るかもしれないけど自分にはその能力がないからできないというものです。プロ野球で年間20勝、20ホームランはとてもできる気がしません。
  3. 出来る出来ない以前にやる気がない、自分のことではない:出来ないの中でこれが一番多いやつです。

これら出来ないをやると一気に希少性が上がります。
狙い目は3番目の誰もやる気がないからやってないことをやるんです。ここは能力が低くてもできることがたくさんある領域です。

誰もやる気がなくてやらないこととは?

教科書で勉強する

これ大人になるとほんと多くの人がやらなくなります。ほとんどの人が30分で内容が理解できる自己啓発本ばっか読むようになります。
それよりも、ノートと鉛筆をわきに高校生の期末テスト勉強のようにじっくり学ぶ必要があるような教科書(専門書)を読みましょう。
例えば昔、有機トランジスタが流行っていたときに希に良くあったことですが、
自社で有機半導体開発、共同研究先でトランジスタ作成、自社で評価、という分担でやっていたときのことで、
先輩:「うちの有機半導体は、行き(オン側に掃引)よりも帰り(オフ側に掃引)の方が移動度が高いんだよ!」
私:「それ、バイアス効果で閾値電圧が測定と同時にずれて電流が減少するから、降圧側でグラフの傾きが大きくなるので移動度が高くなったように見えてるだけです。掃引速度下げるともっと移動度上がると思いますよ。」
先輩:「ほんとだ!すごいね君!大発見じゃん!今度の報告会が楽しみだよ!」
私:「いやいやいや、そうじゃなくて。。。」
こんなものはトランジスタの教科書を読み込んだら理解できることです。でも有機合成屋さんはそれをやらない、物理とか電気にアレルギー持ってる人多かったです。私はそこを教科書を2, 3冊勉強するだけでかなり頼られるようになりました。もともと勉強する気のない人ばかりなので、すぐ横に詳しい人がいるのはとても便利です。

  
  

みんながこぼす愚痴をまじめに解決する

会社のルールとか暗黙の了解に対して、陰で文句は言うけど案外みんな言いなりになってます。
こういう仕事をまじめに解決すると、みんな喜びます。そして、ずっと放置されてきたことが明らかな仕事なので、解決できる人間は希少なことも明確です。以降類似案件の相談がバシバシ来るようになります。
例えば、とある設備の日常点検がルールとしてあったのですが、こんなことはみんなやりたくないのです。点検当番が回ってくるとみんな、めんどくさい、こんなのやる意味がない、なぜなら…と理路整然とやる意味のなさ語り始めるんですが、特になんのアクションもしません。
私は絶対にやりたくなかったからやらなくてよくなるよう多方面への働きかけを始めました。
まずはやらなくていい論理を構築します。コンプライアンス上守らなければならないことはここまで、安全を守るために必要なことはここまででこれ以上の対策は安全向上には寄与しない、そういった論理を作り上げました。
この論理を部の安全委員、研究所の環境安全部、支社の環境安全部、研究所長等へ働きかけます。環境安全部から、他地区ではどうなっているのか?他社はどうなっているのか?専門家の意見は聞いたのか?などなど、この検討を諦めさせるための宿題をもらうのでいちいち他地区の社員、業者に問い合わせて丁寧に対応します。
最終的に研究所長が折れて日常点検を必要最小限に減らすことに成功しました。
この活動でその設備に係る法令に詳しくなったこと、設備につながる用役と建屋の構造に詳しくなったこと、内規を作るためのプロセスを理解したこと、などについて社内で誰より詳しくなりました。
そうなると、設備や内規にかかわる仕事の相談が来るようになります。

仕事を拾いまくる

ちょくちょく降ってわいたように仕事が発生することがあります。それ自体はアサインにはない内容でやったところで評価には直接結びつきません。この手の仕事は人気がありません。が、あえてこれを拾います。
研究所にいると毎年のように古い研究テーマがつぶれて新しいテーマが始まります。そのたびに装置を捨てたり買ったり移管したりが発生します。移管する装置の管理者を誰がやるのか問題が発生します。装置の管理者も基本的には評価されない仕事のため人気がありません。ですがこれをあえて拾います。
見たことも触ったこともない装置もあえて拾っていくと、気づくと研究室の遊休設備を半分以上管理しているような状態になったりします。
そうなると、いろんな人から装置を使いたい、装置が動かない、などといった問い合わせを頻繁に受けます。使いたい人には使い方を指導し、故障したらメンテをする。このようなことをやることで装置についての知識や経験がどんどんたまっていきます。同時に他部署の人が何をやっているか全部わかるようになり、装置以外の知識もどんどんたまります。



希少な人材 ≠ 天才

上記のような能力って、物理的にはやろうと思えば誰でもできることですよね。全然難しくない大したことないことですが、それをやるだけで誰もできない(やろうとしない)ことができる希少な人材になれます。
逆に、例えば化学メーカーで化学で希少人材になるには、10000人に1人というものすごい競争に勝たなければなりません。
一方で上記のような能力だったら数十人に1人というレベルで十分周りから頼られる存在になります。
これが発想の転換です。

目の前にある仕事を拾いまくる

上にあげたのは一例でまだまだ希少な人材になれるスキルはたくさんあります。
そのスキルをどう発見し、身に着けるかですが、一番簡単な指針は、何回も言いますが、
目の前にある仕事を拾いまくる
ことです。
努力する前に社内を調査して、社内にはこのスキルが足りてないことがわかったからそれをやる、というスタンスは結果的に遠回りになる印象です。
まずは考える前に目の前の仕事を拾いまくって、方向性なくてもいいのでとにかく知識経験を蓄えましょう。
これは大企業で好きなことをやるための下積み期間です。

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大企業で好きなことやる方法 ~概論~【大企業サラリーマンの標準装備】

こんにちは。
大企業で好きなことをやる方法について書きます。私自身は社員数4万人近い会社で新卒から10年間働いていて、半分以上の期間自分のやりたい仕事しかしてません。ラッキー配属だけでなく、明確にテクニックがあるなと思ったので備忘録として。特にスタッフ部門なら確実に有効です。現場系だと売上やコストといった否定のできない実績で評価されてしまうので、その分野の才能が必要になるかもしれません。
次また大企業で働くことになったらこんなことまたやるんだろーなと思います。
ちなみに30歳真ん中までの話です。管理職以降の動き方は知りません。課長くらいまでは通用する気はします。


下ごしらえ

  • スキルを身に付ける

何はともあれ、これは必須です。スキルのない人が好きなことはできません。が、ある発想の転換で能力ない人でも誰でもスキルを身に付けることはできます。

  • 発信力を高める

発信力 = 発信 × 受信 です。発信力というより、伝送効率ですかね。
たぶん発信については巷に情報が溢れてると思いますが、受信について意識してない人って案外多いのでは?

人事的高評価を獲得する

  • 上司に見積書を提出する

一番重要なポイントです。ここをミスると高評価はあり得ません。

  • 見積書以上の仕事をする

次年度への投資的な意味合いが強いです。

自分の仕事を自分で選ぶ

ここまでやったら、

  • 何かしらの専門性
  • 社内の人脈と信頼
  • 人事的高評価

が備わっています。
あとはやりたい仕事に向けて、

  • 人事に相談
  • 希望異動制度みたいなものがあればそれに応募
  • 希望の部署の部長にダイレクトに交渉

などをしましょう。
異動が叶ったら自分のやりたい内容で見積書を作り、やりたい仕事を始めましょう!

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こうやったら受かった!某有名コンサルの雑談二次面接 ~後半~【未経験からの戦略コンサルタント転職】

こんにちは。
今回の未経験からの戦略コンサルタント転職は、某有名コンサルティングファームの二次面接続きです。
前回でアイスブレークも終わり、会話の脱線は加速する。

tamagoyaki1999.hatenablog.com

エコシステムについて議論

面:でもこれってそんな珍しい構図ではないよね?

私:例えば電子デバイス系だと普通の構造だと思います。ベンチャーのような小規模事業主が製品を市場に投入するための環境が整ってますよね。デバイス設計のCADツールも無料のものからそろってますし、プリント基板製造や3Dプリンタなんかがもう標準化されてプレーヤーがたくさんいるので、少量でも安く調達できるようになってます。
なので、小規模事業者が自分の資本に応じたサイズで無理なく起業できるんです。

f:id:tamagoyaki1999:20191017025654p:plain

面:そうだよね。

私:でも化学でこれを実現しようと思うととたんに難しいんです。
外ファブもだんだん増えてきているように感じますが、プロセスが画一化されているようでされてないので、業界として水平分業ができず固定費負担がまだまだ大きい。製造技術を一番持っているのは大手メーカーですが、彼らは製造技術を強みにした製品売りのビジネスモデルなので、製品を手放してファブ貸しビジネスやることは今時点では考えにくいように見えます。

面:外部環境が整ってないから成立してないんだね。でも半導体の事例考えたらファウンダリビジネスって儲かるよね?なんでやらないの?

私:輸送の問題が大きいのと、

面:あー、そういやそうだね。

私:化学の特性の問題ですね。法則があるようで例外だらけ。学生時代、化学の授業受けてて笑ったのが、最初の方でマルコフニコフ則っていうルールを習うんです。ある二重結合にハロゲン化水素を反応させると、C-Cボンドのこっち側にハロゲンがついてこっちに水素がつきます、みたいな。で、その直後に逆マルコフニコフ則を習うんです。実は反対につくこともありますと。それも例外的にではなく、高頻度で。それ法則じゃなくない!?あの業界は法則と呼べない法則しかないんです。

面:そりゃ難しそうだ。

私:ITなんかだと、記号論理学っていう人間が作ったルールで動作してるから、予想したことがそのまま起こりますし、コピーは100個作ろうが1億個作ろうが全く同じものができることが担保されてますよね。

面:そうだね。

私:化学は違っていて、同じことが同じように起こらない。小スケールでできたことがスケールアップしたら同じことができないなんてざらです。そして、なんでそうなるのかわからないことも多い。
なので、小スケールでプロトタイプ作ってニーズにマッチするか確認してから大きく投資、というリーンスタートアップができない。大きく投資したときに製品が作れるかがわからないし、お客さんも量産できるまで量産できると思ってませんし。

f:id:tamagoyaki1999:20191018000259p:plain

ベンチャー企業の話

私:そんな現象論の世界なので、経験値がものを言います。
同じ職場に尊敬できるおじいちゃんエンジニアがいるんですが、まあその人がその人にしか理解できない意味不明な理論を展開してくるんです。で、私は教科書とか論文とか引き合いに出して、「それはないでしょう。」とか議論するんですが、やってみるとだいたいおじいちゃんのアイデア当たるんです。

面:あ、それは面白いね!化学業界だとおじいちゃんが競争力になるわけだ。理論がないってことはキャッチアップも難しい、というか出来るかどうか不確実性があるわけだよね。そういう意味でもITとは違うね。その特性を活かして化学特有のエコシステムとか考えられないの?

私:エコシステムかはわかりませんが、面白いベンチャーがあって、引退したおじいちゃんを安めに雇って、ものづくりしているところがあるんです。長年の積み重ねで当たり外れはありますが、技術者の能力としては圧倒的に若者よりおじいちゃんの方が上ですよ、この業界。しかもそういうおじいちゃん、長年大手で働いてきてるのでお金には困ってないので、新卒くらいの給料でも働いてくれたりします。

面:そのビジネスモデル面白いねー!俺だったら投資しちゃうなー。

私:私もそう思います!めっちゃ面白そうなのでそこへの転職も検討してるんですよー。

面:あっそうなん?でも君はそこに入っても意味ないよね?

私:え、そうですか?

面:あ、気を悪くしたらごめんね。この会社のKPIは別の要素だよねって話。ここの競争力は単純におじいちゃんの数に比例するんでしょ?
Y = AX
Yが会社のパフォーマンスでXがおじいちゃんの数ね。君が入ってどんな機能を提供するの?技術力はおじいちゃんの方が上なんでしょ?

私:いや、、、そうですね。技術とビジネスを繋ぐ潤滑油的な機能かもしれません。

面:重要かもしれないけどどういう変数でこの関数に組み込まれるのかな?単純に君の分、もしかしたら二人分かもしれないけど、足し算されるだけじゃ面白くないでしょ。

私:うーん、そうかも。。

面:僕が行ってもそれは同じだけどね。おじいちゃんエンジニアに技術が遍在しているっていう業界独自のファクターを押さえつつ、成長のドライバーが明確で戦略も立てやすいから、そこで働こうとは思わないけど、投資には値すると思う。


私:あー、なるほど。そういう考え方をするんですねー。

面:僕は経済が専門だからこんな見方になるよねー。もちろん最終的な判断するために詳細検討は必要だけど、ぱっと聞いた感じ筋はいい気がする。

私:なるほど。ちなみに、ベンチャー投資って何をどう判断して企業価値決めてるんですか?わかりますか?

面:あーそれはね。えいやー、だよw

しばらくベンチャー投資の話

面:起業家とかベンチャーキャピタリストと話したことある?

私:ないです。

面:どんなイメージ持ってる?

私:うーん、起業家はイケイケ。ベンチャーキャピタリストは堅物。そんな感じですか?

面:ベンチャー界隈の人は、コンサルとは真逆のタイプが多いね。ただの言葉のイメージだけどこんな感じ。
f:id:tamagoyaki1999:20191018002321p:plain
悪い言い方かもしれないけど、少年漫画的な人多いよ。

私:「友情」「努力」「勝利」みたいな。

面:そうそうwww

私:前にベンチャーピッチのセミナーみたいのを受けたことがあって、そのときにバリュエーションの話が出て、投資家がどうやってそれを決めるのか質問してみたら、

と言われて意味わかんないって思いました。

面:たぶんそれでだいたい合ってると思うよ。で、最後はえいやーで決まります。ぶっちゃけ誰も立ち上げ当初のベンチャー企業の価値なんてわからないのよ。結果論として後からあーだこーだ言う人はいっぱいいると思うけどね。えいやーよ、結局。

私:そうなんですね。私にはよくわかりません。

面:これは適正出ると思うよ。

締め

面:で、話を戻すと、何の話をしてたっけ?

私:えーと、何でしたっけ?なんか弊社の問題的な構造がホワイトボードには書かれてますが、、、あ、弊社では新規事業が難しいかどうかです。

面:そうだった。で、難しいと思ったから外行ってやろうと。ベンチャーが回るエコシステムが出来れば化学業界も新規事業が立ち上がるだろうと。で、そんなベンチャーもちらほら出てきたよと、いうことだね。で、なんで社内が難しいかというと、、、

私:判断基準と現場に解離が生じてしまっていて行動できないから。で、この解離は大企業であるが故の構造的な問題なので解消が難しい、と私は思ってます。であれば、もうそういうもんだと割りきって、大企業では潤沢なキャッシュフロー活かしてM&Aベンチャー投資に振り切って、ベンチャーが事業立ち上げを担う。基礎研究は実はそんなにお金かからないので大学や大手の隅っこでやりたい人が自由にやるのでいいんではないかと。

面:なるほどね。あ、もうこんな時間だ!時間オーバーしちゃった!急いで次の人呼んでくるからちょっと待ってて!

私:あ、本当だ。すみません、面接っぽい感じにならなくて。

面:あー、いーよいーよ。じゃまた!

私:ありがとうございました!


この日はもう一人と面談しましたが、結果的には合格でした。この回は本当にただの雑談でしたね。
日頃から視座を高めるよう意識して、本読むなり勉強しておくほうがよさそうです。

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こうやったら受かった!某有名コンサルの雑談二次面接~前半~【未経験からの戦略コンサルタント転職】

こんにちは。
今回の未経験からの戦略コンサルタント転職は、某有名コンサルティングファームの二次面接です。
個人的に、一番盛り上がった、というか好き勝手なこと言えた面接でした。

自己紹介

私:こんにちは!

面接官:こんにちは!僕は最初IT企業に入って、、、転職して今シニアマネージャーで、、、~~な者です。さっそく自己紹介してもらっていい?

私:はい。…(テンプレ)。

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面:なんでコンサルタントになろうと思ったの?

私:面白い技術を社会実装するために自分に足りない能力を身につけるためと、企画の仕事で他部署の開発支援もやっていたのですがそっちが思ったより面白かったので一度本格的にそういう仕事をしたいと思ったからです。

面:そっかー。今の会社じゃできないの?

私:社会実装能力を身につけることに関しては、できないと判断しました。化学業界の特性ですけど、開発に時間がかかるので開発以外の能力を身につける機会がありません。開発支援も、要は社内で似非コンサルタントやってただけなので。どうせなら本場でやりたいです。

面:その感覚は理解できるねー。てあればコンサルは悪くない選択だと思うよ。

自社の問題について議論

面:御社では新規事業って難しいの?

私:不可能とはいいませんが、私には無理だと判断しました。

面:なんでそう思うの?

私:構造的にチャレンジできない、あるいは無意味なチャレンジしかできない状況が出来上がってます。
まず新しいものを実際に産み出す現場の視点でみると、新規に技術開発して、量産体制整えて、品質保証して、とやっているうちに簡単に5年くらい経ちます。これは設計とファブとが分離できていない化学産業の特性で、今時点の科学やエコシステムではどうにもできません。さらに、新規の材料となるとユーザーも一から信頼性試験をする必要があります。これだけでも1年かかったりします。そもそも今までにない機能を持った材料だと、その特性を使った製品設計をしている人もいないので、アプリケーションが見つかるまでまた時間がかかります。

面:化学はそうだよね。

私:次に経営寄りの立場の視点で見ると、会社は3-5年の中計で動いています。役員の方々もそのタイムリミットで成果を出すことを求められます。すると、時間的に新規開発は成果がでないことが最初から決まっているので非常にやりづらくなります。それでも無理やり理屈をつけて始めるのですが、中計が終わる頃には成果が出てないことが明確になるので、プロジェクト終了への圧力が高まります。

面:オーナー企業でないとこはそうだよね。

私:ということで、現場の現実と、企画の理屈が全くかみ合っていないのが今だと思っています。

面:まさに化学産業の今を的確に捉えてると思うよ。
(ホワイトボードに書き始める)
こういうことでしょ?現場は技術的な視点でものを見る。経営側は投資家的な視点でものを見る。ここに断絶ができてる。
f:id:tamagoyaki1999:20191017021156p:plain

私:まさにそうなんです!本来はこの間を取り持つ機能があればいいんですけど。

面:でもさ、いるよね!そういうミッションの人。ビジネスよりの技術の人と、技術よりのビジネスの人。
(ホワイトボードに追記)
f:id:tamagoyaki1999:20191017021312p:plain

私:私がまさにビジネスよりの技術の人の役割でした。

面:でしょう!でも、結局分かり合えないんだよねー。

私:そうでした。真ん中付近に立ってみると、分かり合えない理由もよくわかるんですよ。

面:どういうこと?

私:最近ファイナンスの勉強してみたんですけど、事業の評価でIRRとかが一般的に正しいとされているみたいですね。

面:そうだね。

私:それで考えると、素材の新規事業は圧倒的に魅力がないんです。例えばIRRを考えるためには将来にわたる売上の推移が予想できないといけませんよね?そしてその数字にはエビデンスが求められます。

面:それはそうだ。

私:例えば医薬品だと簡単で、患者数がわかっていて、売値は保険で利益確定するので、現在価値をかなり高確度で予想できます。さらに開発コストもこれまでの知見から予想できるので、期待値がプラスならやればいいし、マイナスならやらないという判断が簡単に下せます。何と言うか、顕在化しているアンメットニーズが明確なんです。

面:医薬業界はそうだね。

私:で、化学はというと、顕在化しているすでに成熟したニーズか、潜在的なニーズしかありません。顕在化したことにはサプライヤーが決まっているというか、サプライヤーが出そろって初めてニーズが顕在化するというか。

面:ふーん。

私:現場から出せるプランは、参入余地のない成熟市場か、大企業では参入する気が起きないくらい小さいニッチな市場か、存在するかわからない大きな潜在市場ということになります。

面:感覚的にはその話はあってる気がするね。

私:このマーケット情報から事業計画立てると、
成熟市場なら「なんでうちがその市場で勝てるの?」となり、
ニッチ市場なら「IRRで100億円くらいないと1兆円規模の弊社がやる仕事ではない」となり、
潜在市場なら「そんな市場が存在するか信じられないからまずお客さんに見つけてこい」となります。
もうね、この質問に答えるのは現場の人間には無理なんです。

面:そういうケースはかなりよく見かけるようになったよね。

私:で結局どうなるかというと、事業計画を評価できる成熟市場への参入プランを、ありもしない技術的優位性を謳って実行することになります。でも、すでに競合が設備投資を終えていたりするので、大体の場合、コスト競争で負けます。
f:id:tamagoyaki1999:20191017021957p:plain

面:うーん、新規事業って難しいのかなー。

私:ただ、これは一社でやろうと思うから解なしになっていると思います。第三者がいると構造がすっきりしてくると思います。

面:ほう。どういうこと?

私:実現性軸を重視して経済性そこそこで満足するプレイヤーの存在です。
f:id:tamagoyaki1999:20191017023507p:plain

大手企業の現場には面白い技術と実行可能なプランがたぶんあるんです。でも大企業の投資基準に満たないので実行されることはないです。
なので小さい会社に実行させるんです。小さい会社であれば1億円のプランでも喜んで実行するところはあるはずです。大手では新規案件のような費用対効果の読めない高リスクな案件は取り扱いないので、であれば割り切ってインキュベーションは小さい会社に任せてしまったほうがせっかく作った技術が無駄になりません。
少なくとも社会には還元されますし、万が一すごく大きな事業になったら潤沢なキャッシュを使って買い戻せばいい。
f:id:tamagoyaki1999:20191017024529p:plain

この構造が作れれば、大手企業の現場の強みベースの新規事業を立ち上げることができるのでは?と思っています。
大きな事業にならない場合も、もともと捨てるつもりだったくらいだから痛くないでしょうと。

面:これはまさにベンチャー企業の役割だよね!実は我々コンサルもまさにこの構図の中で重要な役割を果たせると考えていて、ベンチャーがものづくり側のミッシングピースを果たすと同時に、企画側のミッシングピースであるベンチャーの探索、マッチングをやるプレーヤーが必要だね。さらに、これらプレーヤーが活動しやすくなるように、法制度や資金の流れを作ってやる必要もある。弊社では政府やベンチャーとの連携を作る形で大企業の新規事業創出に貢献する取り組みも、実際やっているよ!

私:そうなんですね!それは面白い!ぜひ化学産業に適した産業構造作ってもらえると私個人としてはうれしいです。

(続きます)

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以前から考えていたことを喋っただけですが、考えてないととっさにこんな議論できなかったかもと思います。
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こうやったら受かった!某老舗コンサル三次面接【未経験からの戦略コンサルタント転職】

こんにちは。
今回の未経験からの戦略コンサルタント転職は、某有名コンサルティングファームの三次面接の様子です。これ以降もそうですが、ここの面接はほぼ雑談でした。

事前準備

仲介してもらった転職エージェントがとても優秀で、事前に面接官の名前とか経歴調べてくれました。
この回の面接では面接官の名前が事前にわかったので、ネットストーキングしてから面接に臨みました。
シニアマネージャーとかプリンシパルとかパートナーとか、そんな感じの職位になってくると名前で検索すると経歴やらニュースやらが出てくるので話のネタに調べておくとよいかもです。

第一印象

(さて、今回会う人は確か理系大学卒業して、事業会社行って、MBA取って、今のコンサルファームにいる方だったよな。写真だと40代って感じ。)
(面接官入室)
私:こんにちは!本日はお忙しいところお時間いただきありがとうございます!(珍しく年上の面接官出てきたなー。これまでなんだかんだみんな年下っぽかったから緊張するなー)

面:こんにちは。お忙しいところどうも。前回は○○と会って話したんだってね?

私:そうですー。○○さん面白い方ですねー!ベンチャー支援とかコンサルっぽくないなーとか思いました!

面:金になりゃいんだよ。逆に金にならない活動はできないからね。

私:(あ、厳しい系の人だ。早めにこのおじさんの地雷ポイントとか見極めなきゃなー)そりゃそうですよね。

面:考えの甘いやつ増えたからなー。

私:そうなんですねー。某大手コンサルティングファームで働いている知り合いも人員拡大した結果能力低い人が増えて困ってるって言ってましたねー。コンサル全入時代だ、なんて。

面:うちも似たようなもんだけどね。まあ、いいでしょう。

自己紹介

面:自己紹介してくれる?仕事内容を中心にお願い。

私:わかりました!私は、…(テンプレ)

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面:はい。ありがとうございます。では次に私の紹介をします。(中略)…。とりあえず、聞きたいことあればなんでも聞いてください。

私:(また雑談かなー?)そうですね。事業会社からコンサルに転職されたということですが、きっかけは何だったんですか?私も面接官さんと同じ行動を取ろうとしているので参考に教えて下さい。

面:事業会社では経理から入ってそのあと経営企画やっててね。より専門性を高めたいと思ってコンサルに転職したんだよ。

私:経営の専門家、ということですかね。期待通りのキャリアといいますか、スキル、経験は身に付きましたか?

面:身に付けなきゃ仕事にならないから当然だよねぇ。

この人嫌いw

私:そりゃそうですね。(とっつきづらいおじさんだなー。ご指導賜るスタンスでいくか?)事業会社との違いってどんなところで感じましたか?

面:ある意味、経営企画もコンサルも近しい仕事をすることも多いんだけど、よりドライブ感がないのがコンサルだね。

私:ドライブ感と言いますと?

面:自分が会社を動かしてるという実感みたいなものだね。君は現場のエンジニアだからたぶん一番ドライブ感のある仕事をしてきたと思うよ。君の行動が製品の質なりコストなり仕様に直結したと思うけど、もし君じゃない技術者が君の製品を開発したら全く別の製品になったんじゃないかな?

私:そうですね。私じゃなかったらそもそも研究テーマ消滅してましたからね。

面:そうでしょう?エンジニアなんて一番会社動かしてる実感を感じれる職業だと思うよ。まぁ、それが事業会社の醍醐味だよね。ちなみに、会社の経営企画に対して、あいつら全然実態のある仕事しないなって思ってないかい?

私:思ってます。もっと現場の実情を見て判断してくれと。

面:私は経営企画の人間だったから現場からしたら仕事してない人だったろうけど、今思えばそれでも現場感というか、ドライブ感を持って仕事をしていたよ。というくらいにコンサルタントという仕事は自分で物事を動かしている感覚がない。

私:あー、そうですか。(なんかねちっこくて好きになれないなーこの人)

それでも自己PR

面:なので、君はだいじょうぶかなー?将来は事業立ち上げに関わりたいなんて言ってるけど、実業に未練があるんじゃないの?

私:(あーめんどくさ。あー言えばこー言う系の会話にするとボロが出るから自分はこう考えてます!って言い切ろう)未練は当然のことながらありますね。私は技術大好きで、新事業企画の部署にいたときもわざわざ工場いって自分でものづくりしてましたから。でも、だからこそ、ものづくりだけやってたら自分の実現したいと思っていた、新技術を活用した新事業、技術を知っているからこそできる未来予測にたどり着けないと確信しました。足りないのは、今時点での仮説ですが、マーケティングスキルや人脈、大きな組織を動かす政治力、そういったところだと思ってます。(はい、とりあえず言い切ってみた!)

面:そうですか。まあ、私が言ったような話は実際体感してみないと判断つかないとは思いますよ。

私:わたしもそう思いますー。実際コンサルタントとして働いてみて、やっぱ違ったなーと思う可能性はあると思ってますが、それでも今の自分にはないスキルを身につける機会にはなると思って、全力で働こうと思ってます。(ん?あ、研修じゃねーよって言われかねない発言をしてしまったか?)もちろん、私のこれまで培ってきた技術力や企画としても動き方、大企業の力学を知ってますので、御社にはない視点を提供するという点で活躍できると思っているのは大前提としてありますのでご安心を。

プチケースみたいなやつ

面:そろそろ時間なので、最後に簡単なケースをさせてください。御社の強みと弱みを3つずつ紹介してください。

私:強みと弱み3つずつですね。(現場の話だけにならないように注意しよう)まず強みですが、手前味噌で恐縮ですが、現場の能力が高いこと。トップの経営判断が適切なことが多いこと。あとは、、、事業ポートフォリオの安定感があること、ですね。現場はかなり自律的に動けてると思います。決裁権がなく大きな決断はできませんが定常業務は最悪課長未満だけでも回ってます。トップが5-10年に一回くらい数年分の利益が吹っ飛ぶような新規事業やM&Aをするのですが、これがなぜか当たる。そのおかげで、今頑丈な事業ポートフォリオになってます。

面:御社はそうですよね。

私:弱みですが、現場が強いといいましたが、それは定常業務の範疇で、現場から新しいことを始めるモチベーションは低いです。中間管理層、場合によっては役員もこの定義にはまりますが、が長期目線、全体最適の視点で目標設計できていない。事業ポートフォリオでいうところの金のなる木がどれもじり貧になっていること。

面:なるほど。

私:制度設計、人材面で定常業務を回すことに最適化されすぎていて新しい取り組みへのハードルが非常に高くなっています。

面:ではどんな提案をしますか?

私:ポートフォリオ見直しなどやるべきことはたくさんありますが、まずは評価制度の改革を提案します。話すと長いですが、弊社社員は評価制度設計で容易にコントロール可能と思われます。

面:ありがとうございます。では私からはこれで終わりです。最後に何か聞きたいことありますか?

私:聞きたいことは雑談中にだいたい聞けました。ありがとうございました。


わざとかもしれませんが、とにかく感じ悪かったです。なので、この回はあんまり手応えなかったですね。もしかしたら本当にお互いにこいつとは合わないなーと思いながら話してたんじゃないでしょうか?
そういう状況でもニコニコ話せるように心がける必要ありですね。
この後連チャンで別の人と一時間面接です。


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こうやったら受かった!某老舗コンサル雑談二次面接【未経験からの戦略コンサルタント転職】

こんにちは。
今回の未経験からの戦略コンサルタント転職は、某有名コンサルティングファームの二次面接です。
一次面接の直後にあったので、二次というより二人目って感じですね。典型的な雑談面接でした。

概要

  • 話聞いてたら通過した
  • 自己PRと逆質問のテンプレいくつか持っておくと長時間の雑談にも耐えられる

自己紹介

(面接官入室)
私:こんにちは!よろしくお願いいたします!
面接官:よろしく!1人目の面接お疲れ!さっき会ったやつは私の部下で、今彼とプロジェクトやってるんだよ!ケースとかやったの?
私:はい。農薬の云々ってテーマでケースやりました。
面:そっか!ま、彼からケースはちゃんとできてたって聞いたからもうやんなくていいよね?私はケース嫌いでさ。
私:(うん、ケースは、今日はもう絶対やりたくない)私ももうお腹一杯です。
面:だよね!とりあえず、自己紹介してもらっていい?
私:自分、…(テンプレ話す。)
面:いーねー!君のバックグラウンドはうちのファームに合ってると思うよ!
私:そうですか。自分もそうじゃないかと薄々思ってました。
面:じゃ次私の自己紹介ね!…

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雑談開始

面:インダストリーはなんとかで、(中略)…プロジェクトの合間にベンチャーの支援とかやってて、(中略)…という感じです!
私:いやー、すごいですね!いろいろやられてるんですねー。コンサルって御用聞きのイメージが強かったので、自分主導で枠組み作りにいったりとか、プッシュ型の活動もあるんですねー!?
面:そうだよ!もちろん普通のコンサルプロジェクトをしっかりこなすことが大前提だけどね!(略)…

自己PRをねじ込む

面:ベンチャーとか興味ある!?
私:ありますあります!今ベンチャーにも数社アプライしてまして、(このタイミングで今までやって来た仕事のテンプレ挟んどくかな)現職で新規事業的なことやっててやっぱり思うのが、新しいことに挑戦するとか、自分で企画立ててものづくりするのって、楽しいんですよね!これまでもピッチコンテスト出てみたりとかいろいろしてました!(アピール!)
面:そうなんだー!じゃうち入ったら一緒にやろうよ!?
私:ぜひ!
面:いーねー!、、、なんか質問とかある?
私:(まだ開始10分くらいだけど、面接終わった!?あと50分何話そう?)ベンチャー支援とか何で始めたんです?
面:それはねー、友達がベンチャーの役員やっててー、(以下略)…
私:(あ、すっごい公私混同してるやつだ)なんて会社ですか?もし私が申し込んでたらウケますねw
面:そんなに有名じゃないからわかんないと思うけど、○○って会社で、こないだ新聞には出てたんだけど、これこれ。(スマホの画面見せてくる)
私:あー、知ってますここ!(専門性アピールのチャンス!)○○の技術を○○に応用するっていうことで、確かに物性がこうだからその用途はマッチしてるなーと思って目の付け所がいーなーと思ってました!応募はしてないですけど。すげーなーと思って見てたんですけど、ご友人が作ったんですねー。
面:そうなんだよー。紹介してあげよっか?あなたの履歴書見るとばっちりマッチしてると思うなー。
私:自分の専門にも近い領域ですし、一回お話伺いたいですねー!(ぶっちゃけあんまり興味ないぜ。っていうかこの人中途採用の応募者から友達の会社に人送り込もうとしてる!?)

逆質問のテンプレで時間を潰す

私:ところで、コンサルの仕事ってあんまりイメージわかないんですけど、どんな仕事してるんですか?普段の働き方と、アウトプットとしてこんなの出すよ、みたいの教えていただけませんか?(いつもの逆質問のテンプレ使おう。仕事内容→業界・案件種類の比率→営業方法→職位→自分はどのポジションになりそうですか?→頑張ります!の流れ。)
面:うちはそんなに忙しいファームじゃないから、平日は終電まで頑張れば、土日は仕事しなくても大丈夫なことが多いよ。
私:(他のファームは働き方改革アピールしてくるのに、、、)そんなイメージですよね?アウトプットのイメージを持ちたいんですけど、クライアントに提出してるレポートとか見せてもらえませんか?
面:そりゃ無理だねー。公開されてる政府のプロジェクトならいいか。例えばこんな感じ。
(モニタにPCの画面を映してくれる)
私:へー、なるほど。(答え知ってるけどテンプレ質問)こういう仕事ってどうやって取ってくるんですか?
面:営業は基本上司がやるよ。継続案件だと私に直でくることもあるけど。
私:そうなんですねー。(テンプレ質問)貴社のプロジェクトってどんなのが多いですか?リサーチと戦略の比率とか、新規事業と業務改善の比率とか、クライアントの業界の比率とか。
面:かくかくしかじか…こんな感じ。
私:ありがとうございます。仕事内容については、なんとなくイメージできてきました。ちなみに(大丈夫そうな人に使うテンプレ)福利厚生的なものってあります?
面:ないよ。交通費出るくらい?でもみんなこの辺に住んでるから意味ないよねー。
私:(なんとなく答え知ってるけどテンプレ質問)職位ってどんな構成になってます?
面:パートナーがいて、マネージャーがいて、コンサルタントがいて、アナリストがいる感じ。あなたはアナリストの上の方からスタートになるんじゃないかな?いきなりコンサルタント職やれって言われてもきついっしょ?半年くらい楽なポジションで勉強したほうがつらくないと思うよ。

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共通点で盛り上がらないこともある

私:そうなんですね。(コンサルタントからスタートできると思ってたよ。。あーもう、質問ないなー。あと10分くらい何話そう?あ、そうだ、前に読んだ転職ブログに書かれてた質問しておこう!)ところで○○さんてなんでコンサルタントやろうと思ったんです?
面:もともと理系で○○の研究でドクター取ってて、
私:(理系!?ドクター!?○○!?めっちゃ共通点という名の話のネタあったじゃん!?)
面:でまあ、研究はもういいかなーって感じ、(中略)…です。
私:○○やってたんですね!?自分もそういう研究してましたよ!
面:あ、そう。
私:(うわー、全く興味ない感じだー)まあ、自分にできることは最後までやりきったので次の挑戦をと思ってコンサル受けている感じです。
面:ふーん。そろそろ時間だね!ほんと友達の会社にこない!?名刺渡しとくからその気になったら連絡ちょーだいね!
私:ありがとうございます!ぜひ(暇ができたら)ご連絡させてください!
面:はい、じやーお疲れさまでしたー。


あんまり悪い手応えもなく、無事通過。転職エージェントからはいい評価でしたよ、とフィードバックもらいました。雑談してただけですけどね。
先方が自分の話で盛り上がるなか、自然に割り込む隙を見つけて自己PRをする能力が求められた面接でした。
あとは、話を盛り上げようと努力することに意味があると思います。

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こうやったら受かった!某有名コンサルのフェルミ推定一次面接【未経験からの戦略コンサルタント転職】

こんにちは。クールビズも終わって日によっては結構クールになりましたね。

今回の未経験からの戦略コンサルタント転職は、某有名コンサルティングファームの一次面接です。
今回は典型的なフェルミ推定とケース面接でした。事前の対策の甲斐あって概ね余裕で対応できました。

概要

スポット託児所の市場規模を予想して
→適当に市場規模を予想
→市場を拡大する方法を考えて
→いい方法思いつかない
少子化だしね、で合意
→一次面接通過

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お題が決まった流れ

面接官:最近使った便利な製品とかサービスってありますか?

私:、、、ルンバ、ですかね。

面:そうですか?他には?

私:、、、託児所、ですね。近所に時間単位で預かってくれるところがあって、買い物したかったんで利用したんですよね。ちょっとしたら子供が吐いたので迎えに来てって連絡が来て買い物できませんでしたがw

面:そうですか。。。いや、これからケースやってもらおうと思ってるんですが、託児所ってなんかいまいちですよね。どうしよっかなー?

私:いいんじゃないですか?託児所で。いや、ルンバでもいいですけどそれよりは託児所じゃないですか?

面:OKです。じゃ試しにそれでいきましょっか。スポット託児所の国内市場規模を予想してください。注意点ですが、いきなり数字を入れて計算せずに、まずは数式を立ててください。どういう計算をしようとしているか全体がわかるように数式をまずは書いてください。いいですか、数式ですよ。

私:単価とかバスケ利用客数とか、その手の数字を一旦変数としておいて式を書いてから、数値を代入して計算すればいいですね。わかりました。スポット託児所の定義ですけど、私が申し上げたような、時間単位で0-2歳の子供を預かるサービスで、保育園は含まないという認識でいいですか?

面:はい。

私:他に何か制約条件はありますか?

面:特にありません。それでは5分で帰ってきますのでそしたらプレゼンしてください。

私:わかりました。時間測りたいのでスマホのタイマー使っていいですか?

面:どうぞ。

(面接官退室)

フェルミ推定

まずは、いつもの数式を書きます。
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今回のケースでは単価は定数でいいや。あとで考える。
さて、セグメントをどう切るかだけど、ぱっと思いつかないから定石の「ユースケースを考える」をやる。
専業主婦(夫)が日中1人でどっかに(買い物、食事、遊びなど)行きたい、休日に子供を預けて出かけたい。祖父母と暮らしてる人はこのサービス使わないな。

  • 専業主婦のいる家庭かどうか
  • 祖父母と暮らしているかどうか

で利用率が大きく変わりそう。
これらは都会か田舎かで比率が大きく変わりそう。
ということは、こんなマトリクスになるな。

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各マスに変数を置いて、数式立てるとこんな感じ。
ここまで3分。上出来でしょ。あとは帰ってくるまで計算してよ。

  

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プレゼン

(面接官入室)
面:どうですか?

私:式は立ちました。計算中です。

面:わかりました。計算は一旦止めて、式を教えて下さい。式に修正点があったら無駄な計算になりますので。

私:わかりました。今回は、スポット託児所の国内市場規模を予想しました。スポット託児所の定義は、0-2歳の赤ちゃんを時間単位で預かるサービスのことで、普通の保育園は含みません。
まず、国内市場規模というのは、単価×数量で決まり、今回の数量は利用者数×利用時間で決まります。単価は一律で決めてしまってさほど問題ないかと思いますが、利用者数と利用時間は時と場合に依り大きく変わりそうなので、どんな場合にこのサービスが利用されるか考えました。
平日は方働き世帯が、土日は方働き共働き両世帯が、子供がいたらできないことをしたいときに利用します。なので、子供を預かってもらえる祖父母と一緒に暮らしてるクラスタは対象外です。
そうすると、共働きか否か、二世帯か否かで分けて考えると精度が上がると考えました。で、表にするとこんな感じです。

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各セグメントごとに赤ちゃんの数を出して、ターゲット世帯割合、利用頻度、利用時間をかけて、年間の稼働時間を算出しようと思いました。で、計算中です。
面:わかりました。では計算してください。

私:はい。
(計算内容とかゴニョゴニョ言いながら計算)

私:0.2×0.005っていくつだ?割合の計算苦手なんですよねー。

面:ん、あ、私もそんなに得意では、、、

ディスカッション

私:はい、出ました!市場規模はこれくらいです!

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面:はい。お疲れさまでした。数式も特段おかしなところはなかったですし、まあこんのもんかなと思います。どうですか?この数字は正しそうですか?

私:そうですね、実際には自治体からの補助金等があるので、利用料が大きくなる可能性があります。それから、利用人数計算すると思ったほど多くなかったので、そこそこ人口密度の高い地域でないと成り立たない可能性があり、田舎に分類した地方の数字が0になる可能性があります。この二つが相殺すると思えば、そんなに大きく外れないように思います。

次のブレスト

面:ま、いいでしょう。では、市場規模を10倍にする施策を提案してください。

私:10倍ですか!?10年後くらいに10倍になっている想定でいいですか?

面:いいですよ。

私:そうすると、単価か、利用客を増やすしかないわけですが、さてどうしましょう?…
まず、マクロなトレンドの影響を考えて、足りない分に対して対策しようと思います。
まず、人口(X)は減ります。少子化は進むのでBは小さくなります。専業主婦(C)は減ります。二世帯住宅(D)も減ります。総合すると、縮小傾向ですね。ほっといたのでは成長しません。
とすると、需要を発掘する必要があります。

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子連れでもなんとかなっていることに対しても託児サービスを使ってもらう方法を考えます。
といっても思い付くのがショッピングセンターとか映画館とか、商業施設併設の託児所を作るという既存のものしかぱっと思い付きません。。場所を固定するからサービスが行き届かないので、シェアリングアプリ作るとか。すみません、なんか普通のことしか思い付きません。

面:まあ、衰退市場だからしかたないですかねー。

私:そうかもしれませんねー。

面:需要の発掘以外に問題はありませんか?

私:えー、、、と、言いますと?

面:供給面ですね。

私:あ、なるほど!保育士の不足問題がありますね。保育士不足がボトルネックで供給が不十分になっている場所があればそのパイはとりにいけますね。先ほど少し触れたように、人口密度の低い地方にはチャンスがあるかもしれません。供給量を増やすには、保育士を増やす、保育士の稼働率を上げる、保育士以外の人が託児サービスをする、機械化するなどがぱっと思い付きます。保育士は国家資格なので増やそうと思うと法整備が必要になり、これはハードル高そうですね。むやみに増やすと質の低下も招くので、如何に質を担保できるかが課題となります。保育士の稼働率を上げるには、シェアリングサービスですかね。保育士以外が託児サービスをすることに関しては、あ、これもシェアリングw 機械化については、pepper君が高性能化すればできそうですが、テクノロジー的に目処は立ってなさそうですね。
うーん、結局シェアリングくらいしか出てこなかったです。

面:そうですね。衰退市場だから仕方ないかもしれませんね。ありがとうございました。あんまり盛り上がらなかったですが、これはお題が悪かったように思います。

私:次があればホットな領域で議論したいですね!

面:ではケースは終わりにします。まだ時間あるので質問あればなんでもお答えしますよ。…

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という感じでした。面接官との相性もあってか、全然話が盛り上がらず終わったなーと思いましたが、無事通過しました。
確かこのときがコンサルの初面接でしたね。ブレストで衰退市場のせいにして安易に思考停止したのが反省点でした。

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転職して3か月経過【ベンチャーってこんなところ】

こんにちは。

 

大企業からベンチャーに転職して3か月たちました。

 

環境には慣れてきました。

 

仕事は楽しいです。

 

というと同僚には「本当に!?」驚かれます。なぜなのか、、、

 

仕事は大企業でR&Dやってたときと同様、答えが見えない苦しみがあります。

 

ただ、計画を遂行するためのことは何もやらせてもらえないのに、コンプラ書類はアホみたいに大量に作らされるという人生の無駄遣い感は消えました。

 

明日会社がなくなっているかもしれないという心配は発生しました。

 

やることは考えれば無限に発生します。

 

考えることをやめるとやることもなくなります。

 

なので、無限にやります。

 

時間の自由度は高く、毎日定時帰りできるようになりました。(仕事を家に持ち帰っているだけですが

 

睡眠時間は2時間くらい短くなりました。副業始めたせいです。

 

大企業で最後の数年間続いていた下痢は治りました。

 

とりあえず、先日驚いたのは、この3か月で150人くらいの人と名刺交換してたことです。

 

大企業にいたときは社内だけで仕事が回ってる気がしてましたし、社外が絡むと自社の取り分が減るからとにかく他社を排斥して自前で、という意識がありましたが、人間関係の中でしか新しい取り組みは生まれないのだなーと今はしみじみ感じます。

 

あと、社長が天才過ぎてやばいです。

 

もう3か月たったら考え変わっているかもしれません。

 

こうやったら受かった!某大手コンサルのフェルミ推定一次面接【未経験からの戦略コンサルタント転職】

こんにちは。

今回の未経験からの戦略コンサルタント転職は、ケース面接の実例と私がどんな回答したかの紹介をします。
フェルミ推定とケースを組み合わせたものでしたが、今回の面接官はちょっとひねった問題を出してくる人でした。これに対応するにはいろんな思考パターンを日ごろ身に着けておくしかないと思いました。付け焼刃でも本読みまくってると思考の瞬発力は出るなーと実感。

tamagoyaki1999.hatenablog.com

概要

  • 問題:テニスの4大大会に匹敵する大会を日本で開催するには?
  • 回答:クラブ対抗の団体戦世界大会を企画する。その際はサッカーワールドカップやオリンピックを招致した方法を参考にする。

問題が決まるまでの流れ

面接官:趣味ある?

私:テニスやってます。

面:じゃテニスの問題にしよう。市場規模とか予想してもらう系の問題作りたいんだけど、どんな問題がいいかなー?

私:関連グッズの売り上げとかですかねー。(テニスの関連市場規模は対策済みです。ニヤニヤ)

面:だよねー。それだと普通すぎるから違うのがいいなー。あ、そうだ。俺はよく知らないんだけど、ウィンブルドンとかあるでしょ?あれ日本で開催してよ!

私:(おう、そういう切り口もあるのね)それは面白そうなテーマですね!ウィンブルドンウィンブルドンでやるからウィンブルドンなので、ウィンブルドンは日本では開けないとして、同じレベル感の大会ということですかね。大会規模、賞金総額、ツアーのレベル、格式など、いろんな観点からウィンブルドン級の大会を定義できますが、どんな大会がいいですか?

面:まず、経済性があること。要は大会主催者が儲かること。次に大会規模はウィンブルドン級。ほぼ同じ意味かもしれないけど、世界からの認知度もウィンブルドン級。ウィンブルドンってテニスやらない人も結構知ってるよね?でもあるか知らないけどジャパン大会はみんな知らないと思うんだ。

私:ジャパンオープン楽天さんが頑張ってますけど、確かに知らないでしょうね。わかりました。
「大会規模と認知度でウィンブルドン級の大会を日本で開催する」ことが目的ですね。何か制約条件あります?

面:さっきいったように主催者が儲かること。赤字では絶対にそんな大会開かないからね。

私:売上または利益の目標値とかあります?

面:とりあえず赤字にならないことをまずは目指して。じゃあ今から10分あげるからそのあとプレゼンしてね。

私:わかりましたー。

(面接官退室)

プレゼンの方向性を決める

とりあえずホワイトボードに目標と制約条件書きます。(面接官が制約条件忘れている可能性への予防策。)
どんな話をしようかな?

  • 4大大会とは?その必要条件は?
  • 必要条件を満たす方法を一人ブレスト
  • 適当な評価軸で招致方法を選択
  • 経済性の評価(フェルミ推定

よしこれでいこう!(ホワイトボードに書く)

4大大会とは?

賞金規模が大きい、ポイントが高い、知名度が高い、格式がある、有名選手が出てくる、大会運営母体への上納金が大きい、など。

必要条件を満たす方法を一人ブレスト

4大大会の要件は出せた。これを満たせば良いわけだが、これらは因果関係がありそうなのでそれを整理して、優先度を決めよう。
因果関係を整理。

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tamagoyaki1999.hatenablog.com

結局のところ、金だ!お金をいっぱい積めば日本でも4大大会が開けるぞ!!
ということは、経済性が成り立てばOK!

経済性の評価

利益=売上-コスト なので、分解して考えると、、、

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(うお、一応MECEのためにやってるけど、際限ねーな。)

  

チケットの計算だけでもフェルミ推定やっとくか。
コロシアムに入れる人が2万人、1人2万円のチケットを買う、2週間。外にいる人が10万人、1人5000円のチケットを買う、2週間として、
20k x 20k x 14 + 100k x 5k x 14 = 12.6G
コスト、一番大きいのどれだ?賞金?優勝賞金5億円位だった気がするから、総額50億円くらいかな?

  

tamagoyaki1999.hatenablog.com

面接官再来

面:終わりました?

私:ご覧の通り終わってませんが、大筋方向性は決まってあとは数字考えるだけなので一旦ご説明していいですか?

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面:どうぞ。

私:まず、目的は日本に四大大会級のテニスの大会を招致することです。ここで、四大大会級とは大会規模と知名度で四大大会級ということです。
制約条件は、黒字であること。
以降の考え方として、まず四大大会の必要条件を考え、次に必要条件をどう揃えるか考えます。そして、それを実現するための方策を考え、最後に経済性を評価しようと思います。

面:はい。だいたいそうなると思います。

私:まず四大大会ですが、賞金が大きいとか、あーだこーだという必要条件があります。これらを満たす大会を企画できれば日本でも四大大会が開催できると考えます。

面:そうでしょうね。

私:ではどうやってこれら条件を揃えるか?よく眺めると各条件に因果関係がありそうなので、因果に沿って整理してみるとこうなります。結局お金です。お金を積めば四大大会を招致できると考えられます。
ですので我々が考えるべきはこの規模の大会を黒字で運営する企画となります。

面:はい。
私:そこで、大会の採算性を評価するために、大会に関わる売上とコストを試算することにしました。それがこちらになりまして、売上の部を会場内、会場外に分類、コストの部をハード、ソフトで分類しそれぞれ項目を抽出しています。漏れがまだありそうですが、チケット代や会場費、人件費など、大きく影響しそうな項目は抽出できているのでこのまま計算します。といったところで時間となってしまいましたが、これらを詳細に評価し、設計することで日本に四大大会を招致できると考えました。

突然ブレスト開始

面:うんうん。…いや、俺の伝え方がまずかったかなー?こういうことじゃないんだよねー。どうしようかなー。そうだ!あれだよ!もうさ、四大大会開いたら絶対儲かるって!そう思わない!?

私:おっしゃる通りですね!儲かると思います!(前提条件どこ行った??)

面:この大会開く人って誰かな?

私:そうですねー、日本テニス協会とかですかね?

面:じゃ日本テニス協会は勝手に大会開けるの?

私:たぶん世界テニス協会的なところに許可もらわないと、ポイントつかないので、そういった団体との交渉とか出てくると思います。

面:じゃあさ、その団体は日本で大会開きたいと思う?君が言っているのは四大大会を五大大会にするって話だよね?それって現実的?

私:先ほど申し上げたように採算さえ取れればなくはないと思いますが、、、(あ、ここで終わらすと視野狭い感出ちゃう!)非現実的かもしれませんね。であれば、別の方法を考える必要があります。例えば、シングルス、ダブルスの大会はみなさんご存じでしょうが、団体戦は知らないのでは?

面:テニスって団体戦あるの?

私:男子だとデビスカップっていうのがあります。これ、そこまで一般には浸透してないのではと思いますので、団体戦で超メジャー大会を作るのはどうでしょう?(いやー我ながらいい瞬発力見せたわー!)

面:いいね!他には?

私:(他!?)うーん、、、パラリンピックみたいな障害者大会、エキシビションでやってるようなショーテニスをもっと本気にしたやつ、、、

面:いいねいいね!出てくるねー!

私:サッカーなんかだと、ワールドカップと同じくらいクラブ対抗盛り上がりますよね?なのでクラブ対抗、、、

面:他のスポーツを参考にするの現実味があっていいねー。他は?

私:そういえばちょっと前にバスケに新しいリーグできましたよね?いっそ既存の世界テニス協会とは違うランキングシステム作っちゃうとか。

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具体化

面:それも面白いねー。。。そろそろいいか。で、どれにする?

私:(どれ!?あ、でも直感的に選ぶと考え浅いと思われるかな?)えーと、実現性と経済性の観点で整理すると、、、

面:あ、そんなんいいから直感で選んで。

私:じゃあクラブ対抗の団体戦作る方向で。(とは言ったけどアイデアないぞ!えーと、普段テニス見てて不満なことは、、、)国対抗のデ杯って、実は結構面白いんですが、ただどこの国が強いとか特にないので、超有名選手が聞いたこともない人とダブルス組むんですよ。でも観客が見たいのはどっちかというと超有名選手同士のダブルスのほう。なので、例えばプロの管理会社作ってそこで練習からコーチから試合の手配から選手のマネージメントを提供する代わりに、年に一回クラブ対抗の試合をやる。それを日本でやる。

面:結構面白くなってきたねー。で、どうやって実現するの?

私:うーん、ぱっと思い付かないですねー。サッカーとかオリンピックとかどうしてるんですかね?

面:あ、それだね!サッカーとかオリンピックとかの招致に関わった人から聞けばいいね。君が今考えてもわからないっしょ?俺もだけど。

私:わかりませんね。

面:じゃそろそろ時間なんで。結構良い議論になったと思うよ。整理すると、、、あ、君がやる?

私:じゃあせっかくなんで。今回はテニスの四大大会を日本で開催する方法を議論しました、…

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面:はい。お疲れさまでした。時間余ったから何か質問していいよ。

私:ありがとうございます(終わったー!)。じゃあ…

こんな感じで、トータル1時間の一次面接でした。
面接していただいたコンサルタントの方、いろいろストレス溜まってたみたいでこの後1時間くらいカフェで質問タイム延長という体で愚痴メインの雑談。
うちはおすすめしないよーとか言われましたが、数日後無事通過の連絡がきました。

面接当日の話【未経験からの戦略コンサルタント転職】

こんにちは。日に日に東海道線が混んできているように感じる。。

今回の未経験からの戦略コンサルタント転職では、実際の採用面接当日の話を書こうと思います。
まず何よりこれから戦略コンサルティングファームを受ける人にお伝えしたいのが、

  • 午前中に面接を入れること
  • 前日よく寝ること

なぜなら疲れた脳ミソは停止するからです。面接中1, 2時間、頭をフル回転させれた結果、脳ミソが停止します。本当に。夜受けた面接はだいたい落ちましたw

受付

戦略コンサルティングファームといえど、普通に仕事で企業を訪問するように受付します。
いつもと違うのは相手の名前がわからないので、「○○と申しますが、10時から中途採用の面接で伺いました。」といって相手がよろしくやってくれることを待ちます。

入室

会議室に通され、面接官がくるまでしばらくそこで待ちます。新卒採用のようなノック3回だか2回だかやって部屋に入って一礼、元気に挨拶みたいな儀式はありません。
面接官も通常業務をキリのいいとこまでやってから来るので、結構待つことも多いです。社長面談で1時間待ったこともあります。コンサルティングファームの会議室は見晴らしのいいところが多かったので、面接官が来るまで外でも眺めてリラックスして待ちましょう。

挨拶

普通に社会人としてご挨拶。名刺交換することは希でした。渡されたら返してました。

面接内容

1時間くらいやることが多いです。
30分ケース面接 + 30分雑談だったり、
1時間ひたすら雑談ということもあります。
さばさばしたファームだと、今日はケースだけやりますといって20分で終わるとこもある。

冒頭

自己紹介して!やってきた仕事について教えて!と言われることが多いです。自己紹介の練習はしておきましよう。
私は技術者なので、技術の話をガチで始めると時間もかかるし相手も興味ないだろうから手短に終わらせて質問待ちのスタンスでやりました。
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この時間にケース面接の問題考えてる面接官も結構います。自己紹介に関連したテーマを言われることもあるし、敢えてあなたとは関係の無いお題を出しますねって面接官もいます。
自分の話したことがお題になる可能性はそこそこ高い確率であるので、対策しておくと良いかもしれませんね。

ケース

  • お題が出る
  • 5-15分くらい考える時間もらえる
  • プレゼンする
  • ツッコミ来る
  • 解答したり一緒に考えたりする

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雑談

何か適当に質問されて、解答するとそれについて議論をふっかけられることが多いです。自分の意見を披露できること、アドリブでなんか考えられることが大事。自分の意見が言えて、向こうの考えをを取り入れて議論を発展させられればたいてい受かりました。

たまに一方的に話し続ける面接官もいて、その場合は適切に話をインターラプトしながら自分の意見を放り込む必要があります。面接官の考え方に賛同を示しながら、「自分はその能力あります!何故ならこんな経験したから!」みたいな感じで自己PRに徹してみたらだいたい受かりました。
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退室

時間が来たらじゃあそろそろですねという雰囲気で終わります。連続して別の人と話す場合は部屋で面接官を見送り次の人を待ちます。
全員終わったら普通にお礼を言って退室して終了です。

【化学企業の現場】ホワイトバイオ

こんにちは。久しぶりに徹夜したのですごく眠い。

最近発酵の勉強しているので備忘録として。

発酵による化学品製造

以下の順番で進めることが多そう。

  1. 菌体を用意
  2. シード培養
  3. 本培養
  4. 発酵
  5. 濃縮
  6. 精製

菌体を用意

遺伝子組み換えとかいろいろやって良い菌体を作るんだそう。
ラボでやるような感じ。
作った菌体は冷凍庫保存。

シード培養

菌体を増やす行程。
菌体を培地なる栄養分と一緒に撹拌。空気を入れる、pH調整する、消泡剤入れるなどする。

本培養

菌体をもっと増やす行程。
シード培養した液に培地を追加してさらに撹拌。

発酵

プレ培養した液を大きな釜に入れて、餌を与えつつ撹拌。
菌体によって目的とする化合物がどんどん作られる。
餌がなくなると化合物の生産が止まるので、餌の濃度をモニタリングする必要がある。餌は例えばグルコースとか。
たぶんどの代謝系の化合物を取りたいかで餌の種類も変わるはず。

濃縮

膜とか蒸留で普通に濃縮。

精製

モノによってカラム通したり晶析したり。

以上でモノがとれます!
バイオってすごく遠い世界だと思ってましたが、案外普通の有機合成と似たような装置で製造できるそうなのでちょっと驚きました。
あとは実際に手を動かしてやってみたいなー。ビールでも作るかな。

問題解決プロセス【大企業サラリーマンの標準装備】

こんにちは。また週末に台風接近ですか?

今回は「問題解決プロセス」についてです。
なんとなく言外の意味が乗っちゃった感のある問題解決プロセスです。

「問題解決プロセス」というと、
なんかトラブったから頑張って丸く納めたよ!
みたいなことのように感じますが、研修屋さん界隈で問題解決といったらギャップ分析して云々という香ばしさが出てきます。
間違いなく、机上の空論好きにはウケる論法なので大企業サラリーマンには必須装備となってます。

概要

  1. 理想状態を定義する
  2. 現状を整理する
  3. 理想と現状のギャップを明確化する
  4. ギャップが生まれている真因を探す
  5. 解決手段を考える
  6. 解決手段の効果を評価して優先度をつける
  7. 実行
  8. 評価
  9. 2に戻る

個人的な経験上、プレゼンのとき一番活躍します。現場では?どうだろう?

理想状態の定義

大企業サラリーマンの身分のときは、普通は上司またはお客さんがここは設定してくれます。
できるだけ定量的に表現しましょう。定量しておかないとギャップ分析でいきなり破綻します。
定量化って実は結構難しくって、まず評価軸と評価方法が決まってないといけません

ちなみに、しもじもの人間はここを疑うと部内の和を乱すので気を付けましょう。
研究所だと正解ではないことが多かったですが、それを言うと干されます。
例えば、体重を50kgまで落とす、みたいな感じです。

現状を整理する

設定した評価軸、評価方法で現在の状態を測定します。
例えば、今の体重は60kgです、みたいな感じです。

理想と現実のギャップを明確化

単純に理想と現実の差分ないしは割合を計算します。
例えば、落とすべき体重は10kg、みたいな感じです。

ギャップが生まれている真因を探す

原因究明にはざっくり2種類の方法があります。

  1. 仮説主導型
  2. 直感型

仮説主導型は、こういう原因があればこういうことが起こるはず、という仮説を網羅的に立てて、原因の全容を可視化し、そのあと本当にそういう現象が起こるかデータを探したり検証したりします。
網羅的に探索でき見落としをなくせる、優先度を事前に適切に設定でき効率を上げられる、報告書がきれいに作れる、といったメリットがあると思っている大企業サラリーマンは(特に本社スタッフ系に)多い気がします。(まぁ、初めから全容が見えたら苦労しないですね。。)

直感型は、なんとなくこれが原因な気がする!と思ったものから手を付けていく方法です。センスのいい人がやると一瞬で問題が解決されます。運悪く正解を引けないと泥沼にはまります。大企業ではいつ問題が解決されるか説明を求められ、資料作成や上司の意味不明なてこ入れが入ったりして作業効率が一気に下がります。今回は研修的問題解決プロセスについての記事なので、こちらの考え方は除外です。私は基本的には「数打ちゃ当たる」の精神で仕事をしているため、こちら側です。

例えば、体重が10kg多い原因を5W1Hの観点で探すと、

  • Why:なぜ10kg増えたのか?
  • What:10kgの内訳は何か?何を食べて10kg太ったのか?
  • Where:どこで10kg太ったのか?
  • When:いつ10kg太ったのか?
  • Who:誰のせいで10kg太ったのか?
  • How:何をして、あるいは何をしなくなった10kg太ったのか?

ここで、5W1Hとは、いわゆるフレームワークというやつです。
フレームワークは、昔からよく使われるとか、偉い先生が提唱したなどの権威付けがされている分類方法のことで、これを使っておく分にはMECEが担保されていると周囲から判断されやすいという特徴を持っています。
フレームワーク5W1H)に対してそれぞれ問いを設定しました。この問いをもとに原因の可能性をリストアップしていきます。
tamagoyaki1999.hatenablog.com

世の中にはいろいろなフレームワークが存在するので、興味ある人は勉強してみてもいいかもしれません。
  

When:いつ10kg太ったのか?ある時期をきっかけに体重が増えたのではないか?引っ越し、異動、期末の繁忙期、友人関係、趣味の変化などがあったタイミングに体重が増えていないか。あるいは、ずっと一定のペースで太り続けているのではないか?
といった原因の仮説が出てきます。
そしたらデータを探します。過去数年間の体重の推移を見てみると、この半年で一気に太っていることがわかりました。半年前はちょうど異動があり引っ越したタイミングです。引っ越しで何が変化したか考えてみると、会社からの帰り道になか卯があり、毎日カツ丼食べてから帰宅するようになったなーと気づきました。

解決手段を考える

原因の仮説がたったので、解決策を考えます。
解決策を考えるためにはやはり「問い」を設定するとよいです。
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毎日なか卯のカツ丼を食べることが原因という仮説がたちました。では、

  • 帰り道なか卯に寄らずに帰るにはどうしたらいいか?

といった問いを立ててみます。

  • 帰り道を変える。
  • 帰る時間を変える。
  • 飴玉をなめながら帰る。

などの解決策が思いつきます。

解決手段の効果を評価して優先度をつける

何かモデルや参考になる過去の事例があればそれをもとに効果の大きさを予測します。
手を付けやすく、効果の大きい対策の優先度を高く設定します。
定量化できない対策は、pros. cons.の比較表を作ってえいやーで優先度決めましょう。

実行

計画したからには実行しましょう。
大企業サラリーマンの中には計画立てることばかりやって実行しない人が一定数います。パワポで評価が決まるので、わざわざ時間のかかる実行をするインセンティブ低めです。が、本当に価値があるのは実行だと私は信じています。

ダイエットのために飴玉をなめて血糖値上げながら帰ることでなか卯に立ち寄りたい気持ちを抑える対策を実行しました。

評価

対策を実行したあと、最初に決めた評価軸と評価方法で効果をモニタリングします。

1か月飴玉作戦を継続した結果、むしろ体重が増えるペースが上がりました。
この結果を受けて再度問題解決プロセスを回したところ、なか卯に行く頻度が減ることはなく、むしろ飴食べている分摂取カロリーが増えていることがわかりました。

大企業サラリーマン必須の武器、問題解決プロセスでした。