のらケミスト

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こうやったら受かった!某有名コンサルのフェルミ推定一次面接【未経験からの戦略コンサルタント転職】

こんにちは。クールビズも終わって日によっては結構クールになりましたね。

今回の未経験からの戦略コンサルタント転職は、某有名コンサルティングファームの一次面接です。
今回は典型的なフェルミ推定とケース面接でした。事前の対策の甲斐あって概ね余裕で対応できました。

概要

スポット託児所の市場規模を予想して
→適当に市場規模を予想
→市場を拡大する方法を考えて
→いい方法思いつかない
少子化だしね、で合意
→一次面接通過

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お題が決まった流れ

面接官:最近使った便利な製品とかサービスってありますか?

私:、、、ルンバ、ですかね。

面:そうですか?他には?

私:、、、託児所、ですね。近所に時間単位で預かってくれるところがあって、買い物したかったんで利用したんですよね。ちょっとしたら子供が吐いたので迎えに来てって連絡が来て買い物できませんでしたがw

面:そうですか。。。いや、これからケースやってもらおうと思ってるんですが、託児所ってなんかいまいちですよね。どうしよっかなー?

私:いいんじゃないですか?託児所で。いや、ルンバでもいいですけどそれよりは託児所じゃないですか?

面:OKです。じゃ試しにそれでいきましょっか。スポット託児所の国内市場規模を予想してください。注意点ですが、いきなり数字を入れて計算せずに、まずは数式を立ててください。どういう計算をしようとしているか全体がわかるように数式をまずは書いてください。いいですか、数式ですよ。

私:単価とかバスケ利用客数とか、その手の数字を一旦変数としておいて式を書いてから、数値を代入して計算すればいいですね。わかりました。スポット託児所の定義ですけど、私が申し上げたような、時間単位で0-2歳の子供を預かるサービスで、保育園は含まないという認識でいいですか?

面:はい。

私:他に何か制約条件はありますか?

面:特にありません。それでは5分で帰ってきますのでそしたらプレゼンしてください。

私:わかりました。時間測りたいのでスマホのタイマー使っていいですか?

面:どうぞ。

(面接官退室)

フェルミ推定

まずは、いつもの数式を書きます。
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今回のケースでは単価は定数でいいや。あとで考える。
さて、セグメントをどう切るかだけど、ぱっと思いつかないから定石の「ユースケースを考える」をやる。
専業主婦(夫)が日中1人でどっかに(買い物、食事、遊びなど)行きたい、休日に子供を預けて出かけたい。祖父母と暮らしてる人はこのサービス使わないな。

  • 専業主婦のいる家庭かどうか
  • 祖父母と暮らしているかどうか

で利用率が大きく変わりそう。
これらは都会か田舎かで比率が大きく変わりそう。
ということは、こんなマトリクスになるな。

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各マスに変数を置いて、数式立てるとこんな感じ。
ここまで3分。上出来でしょ。あとは帰ってくるまで計算してよ。

  

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プレゼン

(面接官入室)
面:どうですか?

私:式は立ちました。計算中です。

面:わかりました。計算は一旦止めて、式を教えて下さい。式に修正点があったら無駄な計算になりますので。

私:わかりました。今回は、スポット託児所の国内市場規模を予想しました。スポット託児所の定義は、0-2歳の赤ちゃんを時間単位で預かるサービスのことで、普通の保育園は含みません。
まず、国内市場規模というのは、単価×数量で決まり、今回の数量は利用者数×利用時間で決まります。単価は一律で決めてしまってさほど問題ないかと思いますが、利用者数と利用時間は時と場合に依り大きく変わりそうなので、どんな場合にこのサービスが利用されるか考えました。
平日は方働き世帯が、土日は方働き共働き両世帯が、子供がいたらできないことをしたいときに利用します。なので、子供を預かってもらえる祖父母と一緒に暮らしてるクラスタは対象外です。
そうすると、共働きか否か、二世帯か否かで分けて考えると精度が上がると考えました。で、表にするとこんな感じです。

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各セグメントごとに赤ちゃんの数を出して、ターゲット世帯割合、利用頻度、利用時間をかけて、年間の稼働時間を算出しようと思いました。で、計算中です。
面:わかりました。では計算してください。

私:はい。
(計算内容とかゴニョゴニョ言いながら計算)

私:0.2×0.005っていくつだ?割合の計算苦手なんですよねー。

面:ん、あ、私もそんなに得意では、、、

ディスカッション

私:はい、出ました!市場規模はこれくらいです!

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面:はい。お疲れさまでした。数式も特段おかしなところはなかったですし、まあこんのもんかなと思います。どうですか?この数字は正しそうですか?

私:そうですね、実際には自治体からの補助金等があるので、利用料が大きくなる可能性があります。それから、利用人数計算すると思ったほど多くなかったので、そこそこ人口密度の高い地域でないと成り立たない可能性があり、田舎に分類した地方の数字が0になる可能性があります。この二つが相殺すると思えば、そんなに大きく外れないように思います。

次のブレスト

面:ま、いいでしょう。では、市場規模を10倍にする施策を提案してください。

私:10倍ですか!?10年後くらいに10倍になっている想定でいいですか?

面:いいですよ。

私:そうすると、単価か、利用客を増やすしかないわけですが、さてどうしましょう?…
まず、マクロなトレンドの影響を考えて、足りない分に対して対策しようと思います。
まず、人口(X)は減ります。少子化は進むのでBは小さくなります。専業主婦(C)は減ります。二世帯住宅(D)も減ります。総合すると、縮小傾向ですね。ほっといたのでは成長しません。
とすると、需要を発掘する必要があります。

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子連れでもなんとかなっていることに対しても託児サービスを使ってもらう方法を考えます。
といっても思い付くのがショッピングセンターとか映画館とか、商業施設併設の託児所を作るという既存のものしかぱっと思い付きません。。場所を固定するからサービスが行き届かないので、シェアリングアプリ作るとか。すみません、なんか普通のことしか思い付きません。

面:まあ、衰退市場だからしかたないですかねー。

私:そうかもしれませんねー。

面:需要の発掘以外に問題はありませんか?

私:えー、、、と、言いますと?

面:供給面ですね。

私:あ、なるほど!保育士の不足問題がありますね。保育士不足がボトルネックで供給が不十分になっている場所があればそのパイはとりにいけますね。先ほど少し触れたように、人口密度の低い地方にはチャンスがあるかもしれません。供給量を増やすには、保育士を増やす、保育士の稼働率を上げる、保育士以外の人が託児サービスをする、機械化するなどがぱっと思い付きます。保育士は国家資格なので増やそうと思うと法整備が必要になり、これはハードル高そうですね。むやみに増やすと質の低下も招くので、如何に質を担保できるかが課題となります。保育士の稼働率を上げるには、シェアリングサービスですかね。保育士以外が託児サービスをすることに関しては、あ、これもシェアリングw 機械化については、pepper君が高性能化すればできそうですが、テクノロジー的に目処は立ってなさそうですね。
うーん、結局シェアリングくらいしか出てこなかったです。

面:そうですね。衰退市場だから仕方ないかもしれませんね。ありがとうございました。あんまり盛り上がらなかったですが、これはお題が悪かったように思います。

私:次があればホットな領域で議論したいですね!

面:ではケースは終わりにします。まだ時間あるので質問あればなんでもお答えしますよ。…

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という感じでした。面接官との相性もあってか、全然話が盛り上がらず終わったなーと思いましたが、無事通過しました。
確かこのときがコンサルの初面接でしたね。ブレストで衰退市場のせいにして安易に思考停止したのが反省点でした。

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