特許の請求項の書き方【化学企業の現場】
こんにちは。
特許の請求項の作り方についてまとめます。
特許で一番大切なところですね。請求項を狭く書きすぎてもったいない思いをしたり、逆に広すぎる請求項しか用意してなくて特許性否定されて何も登録できなかったり、いろいろしますよね。
明細書を20件くらい書いて身につけた自分流の請求項の書き方です。
構成要素を書く。
技術力アピール、着眼点の面白さ、動作原理などは不要。
ハンマーを発明した体で考えてみます。
スタート
釘打つのに便利な道具を思いついちゃった!!
広い権利で特許化したい!!
発明から得られる結果を整理する
目的
釘を打つ
手段
ハンマーで叩く
発明の動作原理を明確化し請求項の上位概念化する
なぜハンマーで釘を打てるのか?
強い力が釘に加わるから
→重量物が高速で釘にぶつかるから
なぜ重量物が高速に動けるのか?
テコの原理で重量物に力を加える
縦長のものの一端を固定するので円心運動でき、遠心運動で重量物を加速
重力で加速
⇒重力やテコの原理で重量物に力を加え、円心運動により効率的に加速する。速度の乗った重量物を対象物にぶつけて機能を発現する。
特許の動作原理から横展開する
目的
釘打ち以外にも適用可能。物の破壊、成形など。
手段
紐付きの鉄球を振り回しても物の破壊はできる。
特許の動作原理を構成要素に落とし込む
- 重量物がくっついている
- 重量物にひもか棒がついている
- 重量物と反対側を握る
特許文書っぽく書く
- 構成要素を箇条書き、
- 構成要素同士の繋がり方を箇条書き、
- 構成要素の詳細を補足、
という順番で書きます。
重量物と、取っ手と、接続部を有し、
重量物と取っ手とが、接続部を介して接続された、
道具。