のらケミスト

中小化学企業で新規事業とか技術開発している人のブログ。技術的な話とか転職の体験談をご紹介。

良い「問い」の立て方【ブレストのやり方と本当の意義】

こんにちは。運動しようという日に限って台風来るのなんで?

今回は、「問い」の立て方です。
主にブレストで最初に問うお題としての「問い」についてですが、日常的なコミュニケーション、ヒアリング、取材、自己問答など、どんな場面でも応用可能な考え方です。

「問い」とは?

今回のブレストにおける「問い」のように、一般的な言葉に特定の意味を持たせる場合は最初に定義を共有しておく必要があります。
今回の「問い」ですが、
問題の発見→課題の定義→「問い」→対策立案→実行→評価
という問題解決の流れの中で、対策案を発想するための問いかけという位置付けとなります。
「問い」の質でそのあとのアイデア出しの方向性、アウトプットの量が大きく変わります。

例えば、廃棄PCの情報セキュリティ対策として、
PCのストレージを完全にホワイトニングするには?
という「問い」と、
PCを簡単に木っ端微塵にするには?
という「問い」では全く違う対策が思い付くでしょう。
どちらも最終的に得られる効果は、
廃棄PCから情報を抜き取られない、
というものです。
「問い」の意義はここにあります。

問題解決プロセス

一般的には以下のような流れのものですね。

  • 理想状態の想像
  • 現状認識
  • 問題の発見
  • 課題の定義
  • 対応策の策定
  • 実行
  • 評価

問題と課題

問題は、事実、データ、統計、観察結果。
課題は、仮説、方向性、考え。
問題は解決するもの、課題は設定するもの。
問題解決はあるけど、課題解決はない。課題は達成する。
まぁ、ただの言葉遊びですが、なんとなくこんなニュアンスを持っておくと思考に階層性を持たせることができます。

テクニック

それぞれのフェーズで世間様で提唱されているいろいろな手法を駆使します。

  • 理想状態→パッションで湧いて出てくるもの!
  • 現状認識と問題の発見→データ、エスノグラフィ、デザイン思考
  • 課題の設定→クリティカルシンキングロジカルシンキング
  • 「問い」の設定→???
  • 対応策の策定→ブレスト、強制発想、ラテラル思考
  • 実行→デザイン思考、プロトタイピング
  • 評価→デザイン思考、エスノグラフィ

「問い」を作る方法論があまりなかったりします。

どうやって「問い」を作る?

答えは、Try & Error !!
なんて芸の無い結論がかなり正しいのですが、数少ないテクニックとして抽象度の上げ下げがあります。

tamagoyaki1999.hatenablog.com


問題または解決策と課題の間くらいの抽象度の「問い」を作ります。

問題:お腹がすいた
課題:空腹感をなんとかする
問い:

  • 空腹時には何を食べるべきか?
  • お腹いっぱいにするにはどうすればよいか?
  • どうやったらご飯を得られるか?
  • ご飯の時間まで何をしてやりすごすか?
  • 空腹をごまかすにはどうすればよいか?
  • 空腹感をポジティブに捉えるにはどうすればよいか?

解決策:

  • 何か食べる
  • こんにゃくを食べる
  • コンビニにいく
  • 寝る
  • 映画を見る
  • 体重計に乗る

上のようにお腹がすいたという問題に対して、空腹感を何とかするという課題を設定すると、いろいろな「問い」が思い付き、それぞれの問いから多種多様な解決策が発想出来ることがわかるかと思います。
こういうものが良い課題設定であり、良い「問い」です。

「問い」の評価

その「問い」からいろいろな解決策が思い付くのが良い「問い」です。
なので、「問い」の評価は、自分で3分くらい考えてみて、たくさんアイデアが出てくるかどうかで判断します。
解決策を5個以上思い付かないようならその「問い」は考え直した方がいいです。
そして、どう考えても良い「問い」が出てこない場合は課題から設定し直しましょう。

あ、結局Try & Errorに落ちついたw

こんな感じで「問い」を作ります。
ブレストでたくさんアイデアが出るかどうかは半分くらい「問い」の質で決まるイメージあります。