こうやったら受かった!某大手コンサルのフェルミ推定一次面接【未経験からの戦略コンサルタント転職】
こんにちは。
今回の未経験からの戦略コンサルタント転職は、ケース面接の実例と私がどんな回答したかの紹介をします。
フェルミ推定とケースを組み合わせたものでしたが、今回の面接官はちょっとひねった問題を出してくる人でした。これに対応するにはいろんな思考パターンを日ごろ身に着けておくしかないと思いました。付け焼刃でも本読みまくってると思考の瞬発力は出るなーと実感。
概要
- 問題:テニスの4大大会に匹敵する大会を日本で開催するには?
- 回答:クラブ対抗の団体戦世界大会を企画する。その際はサッカーワールドカップやオリンピックを招致した方法を参考にする。
問題が決まるまでの流れ
面接官:趣味ある?
私:テニスやってます。
面:じゃテニスの問題にしよう。市場規模とか予想してもらう系の問題作りたいんだけど、どんな問題がいいかなー?
私:関連グッズの売り上げとかですかねー。(テニスの関連市場規模は対策済みです。ニヤニヤ)
面:だよねー。それだと普通すぎるから違うのがいいなー。あ、そうだ。俺はよく知らないんだけど、ウィンブルドンとかあるでしょ?あれ日本で開催してよ!
私:(おう、そういう切り口もあるのね)それは面白そうなテーマですね!ウィンブルドンはウィンブルドンでやるからウィンブルドンなので、ウィンブルドンは日本では開けないとして、同じレベル感の大会ということですかね。大会規模、賞金総額、ツアーのレベル、格式など、いろんな観点からウィンブルドン級の大会を定義できますが、どんな大会がいいですか?
面:まず、経済性があること。要は大会主催者が儲かること。次に大会規模はウィンブルドン級。ほぼ同じ意味かもしれないけど、世界からの認知度もウィンブルドン級。ウィンブルドンってテニスやらない人も結構知ってるよね?でもあるか知らないけどジャパン大会はみんな知らないと思うんだ。
私:ジャパンオープン、楽天さんが頑張ってますけど、確かに知らないでしょうね。わかりました。
「大会規模と認知度でウィンブルドン級の大会を日本で開催する」ことが目的ですね。何か制約条件あります?
面:さっきいったように主催者が儲かること。赤字では絶対にそんな大会開かないからね。
私:売上または利益の目標値とかあります?
面:とりあえず赤字にならないことをまずは目指して。じゃあ今から10分あげるからそのあとプレゼンしてね。
私:わかりましたー。
(面接官退室)
プレゼンの方向性を決める
とりあえずホワイトボードに目標と制約条件書きます。(面接官が制約条件忘れている可能性への予防策。)
どんな話をしようかな?
- 4大大会とは?その必要条件は?
- 必要条件を満たす方法を一人ブレスト
- 適当な評価軸で招致方法を選択
- 経済性の評価(フェルミ推定)
よしこれでいこう!(ホワイトボードに書く)
4大大会とは?
賞金規模が大きい、ポイントが高い、知名度が高い、格式がある、有名選手が出てくる、大会運営母体への上納金が大きい、など。
必要条件を満たす方法を一人ブレスト
4大大会の要件は出せた。これを満たせば良いわけだが、これらは因果関係がありそうなのでそれを整理して、優先度を決めよう。
因果関係を整理。
結局のところ、金だ!お金をいっぱい積めば日本でも4大大会が開けるぞ!!
ということは、経済性が成り立てばOK!
経済性の評価
利益=売上-コスト なので、分解して考えると、、、
(うお、一応MECEのためにやってるけど、際限ねーな。)
チケットの計算だけでもフェルミ推定やっとくか。
コロシアムに入れる人が2万人、1人2万円のチケットを買う、2週間。外にいる人が10万人、1人5000円のチケットを買う、2週間として、
20k x 20k x 14 + 100k x 5k x 14 = 12.6G
コスト、一番大きいのどれだ?賞金?優勝賞金5億円位だった気がするから、総額50億円くらいかな?
面接官再来
面:終わりました?
私:ご覧の通り終わってませんが、大筋方向性は決まってあとは数字考えるだけなので一旦ご説明していいですか?
面:どうぞ。
私:まず、目的は日本に四大大会級のテニスの大会を招致することです。ここで、四大大会級とは大会規模と知名度で四大大会級ということです。
制約条件は、黒字であること。
以降の考え方として、まず四大大会の必要条件を考え、次に必要条件をどう揃えるか考えます。そして、それを実現するための方策を考え、最後に経済性を評価しようと思います。
面:はい。だいたいそうなると思います。
私:まず四大大会ですが、賞金が大きいとか、あーだこーだという必要条件があります。これらを満たす大会を企画できれば日本でも四大大会が開催できると考えます。
面:そうでしょうね。
私:ではどうやってこれら条件を揃えるか?よく眺めると各条件に因果関係がありそうなので、因果に沿って整理してみるとこうなります。結局お金です。お金を積めば四大大会を招致できると考えられます。
ですので我々が考えるべきはこの規模の大会を黒字で運営する企画となります。
面:はい。
私:そこで、大会の採算性を評価するために、大会に関わる売上とコストを試算することにしました。それがこちらになりまして、売上の部を会場内、会場外に分類、コストの部をハード、ソフトで分類しそれぞれ項目を抽出しています。漏れがまだありそうですが、チケット代や会場費、人件費など、大きく影響しそうな項目は抽出できているのでこのまま計算します。といったところで時間となってしまいましたが、これらを詳細に評価し、設計することで日本に四大大会を招致できると考えました。
突然ブレスト開始
面:うんうん。…いや、俺の伝え方がまずかったかなー?こういうことじゃないんだよねー。どうしようかなー。そうだ!あれだよ!もうさ、四大大会開いたら絶対儲かるって!そう思わない!?
私:おっしゃる通りですね!儲かると思います!(前提条件どこ行った??)
面:この大会開く人って誰かな?
私:そうですねー、日本テニス協会とかですかね?
面:じゃ日本テニス協会は勝手に大会開けるの?
私:たぶん世界テニス協会的なところに許可もらわないと、ポイントつかないので、そういった団体との交渉とか出てくると思います。
面:じゃあさ、その団体は日本で大会開きたいと思う?君が言っているのは四大大会を五大大会にするって話だよね?それって現実的?
私:先ほど申し上げたように採算さえ取れればなくはないと思いますが、、、(あ、ここで終わらすと視野狭い感出ちゃう!)非現実的かもしれませんね。であれば、別の方法を考える必要があります。例えば、シングルス、ダブルスの大会はみなさんご存じでしょうが、団体戦は知らないのでは?
面:テニスって団体戦あるの?
私:男子だとデビスカップっていうのがあります。これ、そこまで一般には浸透してないのではと思いますので、団体戦で超メジャー大会を作るのはどうでしょう?(いやー我ながらいい瞬発力見せたわー!)
面:いいね!他には?
私:(他!?)うーん、、、パラリンピックみたいな障害者大会、エキシビションでやってるようなショーテニスをもっと本気にしたやつ、、、
面:いいねいいね!出てくるねー!
私:サッカーなんかだと、ワールドカップと同じくらいクラブ対抗盛り上がりますよね?なのでクラブ対抗、、、
面:他のスポーツを参考にするの現実味があっていいねー。他は?
私:そういえばちょっと前にバスケに新しいリーグできましたよね?いっそ既存の世界テニス協会とは違うランキングシステム作っちゃうとか。
具体化
面:それも面白いねー。。。そろそろいいか。で、どれにする?
私:(どれ!?あ、でも直感的に選ぶと考え浅いと思われるかな?)えーと、実現性と経済性の観点で整理すると、、、
面:あ、そんなんいいから直感で選んで。
私:じゃあクラブ対抗の団体戦作る方向で。(とは言ったけどアイデアないぞ!えーと、普段テニス見てて不満なことは、、、)国対抗のデ杯って、実は結構面白いんですが、ただどこの国が強いとか特にないので、超有名選手が聞いたこともない人とダブルス組むんですよ。でも観客が見たいのはどっちかというと超有名選手同士のダブルスのほう。なので、例えばプロの管理会社作ってそこで練習からコーチから試合の手配から選手のマネージメントを提供する代わりに、年に一回クラブ対抗の試合をやる。それを日本でやる。
面:結構面白くなってきたねー。で、どうやって実現するの?
私:うーん、ぱっと思い付かないですねー。サッカーとかオリンピックとかどうしてるんですかね?
面:あ、それだね!サッカーとかオリンピックとかの招致に関わった人から聞けばいいね。君が今考えてもわからないっしょ?俺もだけど。
私:わかりませんね。
面:じゃそろそろ時間なんで。結構良い議論になったと思うよ。整理すると、、、あ、君がやる?
私:じゃあせっかくなんで。今回はテニスの四大大会を日本で開催する方法を議論しました、…
面:はい。お疲れさまでした。時間余ったから何か質問していいよ。
私:ありがとうございます(終わったー!)。じゃあ…
こんな感じで、トータル1時間の一次面接でした。
面接していただいたコンサルタントの方、いろいろストレス溜まってたみたいでこの後1時間くらいカフェで質問タイム延長という体で愚痴メインの雑談。
うちはおすすめしないよーとか言われましたが、数日後無事通過の連絡がきました。