のらケミスト

中小化学企業で新規事業とか技術開発している人のブログ。技術的な話とか転職の体験談をご紹介。

こうやったら受かった!某有名コンサルの雑談二次面接 ~後半~【未経験からの戦略コンサルタント転職】

こんにちは。
今回の未経験からの戦略コンサルタント転職は、某有名コンサルティングファームの二次面接続きです。
前回でアイスブレークも終わり、会話の脱線は加速する。

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エコシステムについて議論

面:でもこれってそんな珍しい構図ではないよね?

私:例えば電子デバイス系だと普通の構造だと思います。ベンチャーのような小規模事業主が製品を市場に投入するための環境が整ってますよね。デバイス設計のCADツールも無料のものからそろってますし、プリント基板製造や3Dプリンタなんかがもう標準化されてプレーヤーがたくさんいるので、少量でも安く調達できるようになってます。
なので、小規模事業者が自分の資本に応じたサイズで無理なく起業できるんです。

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面:そうだよね。

私:でも化学でこれを実現しようと思うととたんに難しいんです。
外ファブもだんだん増えてきているように感じますが、プロセスが画一化されているようでされてないので、業界として水平分業ができず固定費負担がまだまだ大きい。製造技術を一番持っているのは大手メーカーですが、彼らは製造技術を強みにした製品売りのビジネスモデルなので、製品を手放してファブ貸しビジネスやることは今時点では考えにくいように見えます。

面:外部環境が整ってないから成立してないんだね。でも半導体の事例考えたらファウンダリビジネスって儲かるよね?なんでやらないの?

私:輸送の問題が大きいのと、

面:あー、そういやそうだね。

私:化学の特性の問題ですね。法則があるようで例外だらけ。学生時代、化学の授業受けてて笑ったのが、最初の方でマルコフニコフ則っていうルールを習うんです。ある二重結合にハロゲン化水素を反応させると、C-Cボンドのこっち側にハロゲンがついてこっちに水素がつきます、みたいな。で、その直後に逆マルコフニコフ則を習うんです。実は反対につくこともありますと。それも例外的にではなく、高頻度で。それ法則じゃなくない!?あの業界は法則と呼べない法則しかないんです。

面:そりゃ難しそうだ。

私:ITなんかだと、記号論理学っていう人間が作ったルールで動作してるから、予想したことがそのまま起こりますし、コピーは100個作ろうが1億個作ろうが全く同じものができることが担保されてますよね。

面:そうだね。

私:化学は違っていて、同じことが同じように起こらない。小スケールでできたことがスケールアップしたら同じことができないなんてざらです。そして、なんでそうなるのかわからないことも多い。
なので、小スケールでプロトタイプ作ってニーズにマッチするか確認してから大きく投資、というリーンスタートアップができない。大きく投資したときに製品が作れるかがわからないし、お客さんも量産できるまで量産できると思ってませんし。

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ベンチャー企業の話

私:そんな現象論の世界なので、経験値がものを言います。
同じ職場に尊敬できるおじいちゃんエンジニアがいるんですが、まあその人がその人にしか理解できない意味不明な理論を展開してくるんです。で、私は教科書とか論文とか引き合いに出して、「それはないでしょう。」とか議論するんですが、やってみるとだいたいおじいちゃんのアイデア当たるんです。

面:あ、それは面白いね!化学業界だとおじいちゃんが競争力になるわけだ。理論がないってことはキャッチアップも難しい、というか出来るかどうか不確実性があるわけだよね。そういう意味でもITとは違うね。その特性を活かして化学特有のエコシステムとか考えられないの?

私:エコシステムかはわかりませんが、面白いベンチャーがあって、引退したおじいちゃんを安めに雇って、ものづくりしているところがあるんです。長年の積み重ねで当たり外れはありますが、技術者の能力としては圧倒的に若者よりおじいちゃんの方が上ですよ、この業界。しかもそういうおじいちゃん、長年大手で働いてきてるのでお金には困ってないので、新卒くらいの給料でも働いてくれたりします。

面:そのビジネスモデル面白いねー!俺だったら投資しちゃうなー。

私:私もそう思います!めっちゃ面白そうなのでそこへの転職も検討してるんですよー。

面:あっそうなん?でも君はそこに入っても意味ないよね?

私:え、そうですか?

面:あ、気を悪くしたらごめんね。この会社のKPIは別の要素だよねって話。ここの競争力は単純におじいちゃんの数に比例するんでしょ?
Y = AX
Yが会社のパフォーマンスでXがおじいちゃんの数ね。君が入ってどんな機能を提供するの?技術力はおじいちゃんの方が上なんでしょ?

私:いや、、、そうですね。技術とビジネスを繋ぐ潤滑油的な機能かもしれません。

面:重要かもしれないけどどういう変数でこの関数に組み込まれるのかな?単純に君の分、もしかしたら二人分かもしれないけど、足し算されるだけじゃ面白くないでしょ。

私:うーん、そうかも。。

面:僕が行ってもそれは同じだけどね。おじいちゃんエンジニアに技術が遍在しているっていう業界独自のファクターを押さえつつ、成長のドライバーが明確で戦略も立てやすいから、そこで働こうとは思わないけど、投資には値すると思う。


私:あー、なるほど。そういう考え方をするんですねー。

面:僕は経済が専門だからこんな見方になるよねー。もちろん最終的な判断するために詳細検討は必要だけど、ぱっと聞いた感じ筋はいい気がする。

私:なるほど。ちなみに、ベンチャー投資って何をどう判断して企業価値決めてるんですか?わかりますか?

面:あーそれはね。えいやー、だよw

しばらくベンチャー投資の話

面:起業家とかベンチャーキャピタリストと話したことある?

私:ないです。

面:どんなイメージ持ってる?

私:うーん、起業家はイケイケ。ベンチャーキャピタリストは堅物。そんな感じですか?

面:ベンチャー界隈の人は、コンサルとは真逆のタイプが多いね。ただの言葉のイメージだけどこんな感じ。
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悪い言い方かもしれないけど、少年漫画的な人多いよ。

私:「友情」「努力」「勝利」みたいな。

面:そうそうwww

私:前にベンチャーピッチのセミナーみたいのを受けたことがあって、そのときにバリュエーションの話が出て、投資家がどうやってそれを決めるのか質問してみたら、

と言われて意味わかんないって思いました。

面:たぶんそれでだいたい合ってると思うよ。で、最後はえいやーで決まります。ぶっちゃけ誰も立ち上げ当初のベンチャー企業の価値なんてわからないのよ。結果論として後からあーだこーだ言う人はいっぱいいると思うけどね。えいやーよ、結局。

私:そうなんですね。私にはよくわかりません。

面:これは適正出ると思うよ。

締め

面:で、話を戻すと、何の話をしてたっけ?

私:えーと、何でしたっけ?なんか弊社の問題的な構造がホワイトボードには書かれてますが、、、あ、弊社では新規事業が難しいかどうかです。

面:そうだった。で、難しいと思ったから外行ってやろうと。ベンチャーが回るエコシステムが出来れば化学業界も新規事業が立ち上がるだろうと。で、そんなベンチャーもちらほら出てきたよと、いうことだね。で、なんで社内が難しいかというと、、、

私:判断基準と現場に解離が生じてしまっていて行動できないから。で、この解離は大企業であるが故の構造的な問題なので解消が難しい、と私は思ってます。であれば、もうそういうもんだと割りきって、大企業では潤沢なキャッシュフロー活かしてM&Aベンチャー投資に振り切って、ベンチャーが事業立ち上げを担う。基礎研究は実はそんなにお金かからないので大学や大手の隅っこでやりたい人が自由にやるのでいいんではないかと。

面:なるほどね。あ、もうこんな時間だ!時間オーバーしちゃった!急いで次の人呼んでくるからちょっと待ってて!

私:あ、本当だ。すみません、面接っぽい感じにならなくて。

面:あー、いーよいーよ。じゃまた!

私:ありがとうございました!


この日はもう一人と面談しましたが、結果的には合格でした。この回は本当にただの雑談でしたね。
日頃から視座を高めるよう意識して、本読むなり勉強しておくほうがよさそうです。

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こうやったら受かった!某有名コンサルの雑談二次面接~前半~【未経験からの戦略コンサルタント転職】

こんにちは。
今回の未経験からの戦略コンサルタント転職は、某有名コンサルティングファームの二次面接です。
個人的に、一番盛り上がった、というか好き勝手なこと言えた面接でした。

自己紹介

私:こんにちは!

面接官:こんにちは!僕は最初IT企業に入って、、、転職して今シニアマネージャーで、、、~~な者です。さっそく自己紹介してもらっていい?

私:はい。…(テンプレ)。

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面:なんでコンサルタントになろうと思ったの?

私:面白い技術を社会実装するために自分に足りない能力を身につけるためと、企画の仕事で他部署の開発支援もやっていたのですがそっちが思ったより面白かったので一度本格的にそういう仕事をしたいと思ったからです。

面:そっかー。今の会社じゃできないの?

私:社会実装能力を身につけることに関しては、できないと判断しました。化学業界の特性ですけど、開発に時間がかかるので開発以外の能力を身につける機会がありません。開発支援も、要は社内で似非コンサルタントやってただけなので。どうせなら本場でやりたいです。

面:その感覚は理解できるねー。てあればコンサルは悪くない選択だと思うよ。

自社の問題について議論

面:御社では新規事業って難しいの?

私:不可能とはいいませんが、私には無理だと判断しました。

面:なんでそう思うの?

私:構造的にチャレンジできない、あるいは無意味なチャレンジしかできない状況が出来上がってます。
まず新しいものを実際に産み出す現場の視点でみると、新規に技術開発して、量産体制整えて、品質保証して、とやっているうちに簡単に5年くらい経ちます。これは設計とファブとが分離できていない化学産業の特性で、今時点の科学やエコシステムではどうにもできません。さらに、新規の材料となるとユーザーも一から信頼性試験をする必要があります。これだけでも1年かかったりします。そもそも今までにない機能を持った材料だと、その特性を使った製品設計をしている人もいないので、アプリケーションが見つかるまでまた時間がかかります。

面:化学はそうだよね。

私:次に経営寄りの立場の視点で見ると、会社は3-5年の中計で動いています。役員の方々もそのタイムリミットで成果を出すことを求められます。すると、時間的に新規開発は成果がでないことが最初から決まっているので非常にやりづらくなります。それでも無理やり理屈をつけて始めるのですが、中計が終わる頃には成果が出てないことが明確になるので、プロジェクト終了への圧力が高まります。

面:オーナー企業でないとこはそうだよね。

私:ということで、現場の現実と、企画の理屈が全くかみ合っていないのが今だと思っています。

面:まさに化学産業の今を的確に捉えてると思うよ。
(ホワイトボードに書き始める)
こういうことでしょ?現場は技術的な視点でものを見る。経営側は投資家的な視点でものを見る。ここに断絶ができてる。
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私:まさにそうなんです!本来はこの間を取り持つ機能があればいいんですけど。

面:でもさ、いるよね!そういうミッションの人。ビジネスよりの技術の人と、技術よりのビジネスの人。
(ホワイトボードに追記)
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私:私がまさにビジネスよりの技術の人の役割でした。

面:でしょう!でも、結局分かり合えないんだよねー。

私:そうでした。真ん中付近に立ってみると、分かり合えない理由もよくわかるんですよ。

面:どういうこと?

私:最近ファイナンスの勉強してみたんですけど、事業の評価でIRRとかが一般的に正しいとされているみたいですね。

面:そうだね。

私:それで考えると、素材の新規事業は圧倒的に魅力がないんです。例えばIRRを考えるためには将来にわたる売上の推移が予想できないといけませんよね?そしてその数字にはエビデンスが求められます。

面:それはそうだ。

私:例えば医薬品だと簡単で、患者数がわかっていて、売値は保険で利益確定するので、現在価値をかなり高確度で予想できます。さらに開発コストもこれまでの知見から予想できるので、期待値がプラスならやればいいし、マイナスならやらないという判断が簡単に下せます。何と言うか、顕在化しているアンメットニーズが明確なんです。

面:医薬業界はそうだね。

私:で、化学はというと、顕在化しているすでに成熟したニーズか、潜在的なニーズしかありません。顕在化したことにはサプライヤーが決まっているというか、サプライヤーが出そろって初めてニーズが顕在化するというか。

面:ふーん。

私:現場から出せるプランは、参入余地のない成熟市場か、大企業では参入する気が起きないくらい小さいニッチな市場か、存在するかわからない大きな潜在市場ということになります。

面:感覚的にはその話はあってる気がするね。

私:このマーケット情報から事業計画立てると、
成熟市場なら「なんでうちがその市場で勝てるの?」となり、
ニッチ市場なら「IRRで100億円くらいないと1兆円規模の弊社がやる仕事ではない」となり、
潜在市場なら「そんな市場が存在するか信じられないからまずお客さんに見つけてこい」となります。
もうね、この質問に答えるのは現場の人間には無理なんです。

面:そういうケースはかなりよく見かけるようになったよね。

私:で結局どうなるかというと、事業計画を評価できる成熟市場への参入プランを、ありもしない技術的優位性を謳って実行することになります。でも、すでに競合が設備投資を終えていたりするので、大体の場合、コスト競争で負けます。
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面:うーん、新規事業って難しいのかなー。

私:ただ、これは一社でやろうと思うから解なしになっていると思います。第三者がいると構造がすっきりしてくると思います。

面:ほう。どういうこと?

私:実現性軸を重視して経済性そこそこで満足するプレイヤーの存在です。
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大手企業の現場には面白い技術と実行可能なプランがたぶんあるんです。でも大企業の投資基準に満たないので実行されることはないです。
なので小さい会社に実行させるんです。小さい会社であれば1億円のプランでも喜んで実行するところはあるはずです。大手では新規案件のような費用対効果の読めない高リスクな案件は取り扱いないので、であれば割り切ってインキュベーションは小さい会社に任せてしまったほうがせっかく作った技術が無駄になりません。
少なくとも社会には還元されますし、万が一すごく大きな事業になったら潤沢なキャッシュを使って買い戻せばいい。
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この構造が作れれば、大手企業の現場の強みベースの新規事業を立ち上げることができるのでは?と思っています。
大きな事業にならない場合も、もともと捨てるつもりだったくらいだから痛くないでしょうと。

面:これはまさにベンチャー企業の役割だよね!実は我々コンサルもまさにこの構図の中で重要な役割を果たせると考えていて、ベンチャーがものづくり側のミッシングピースを果たすと同時に、企画側のミッシングピースであるベンチャーの探索、マッチングをやるプレーヤーが必要だね。さらに、これらプレーヤーが活動しやすくなるように、法制度や資金の流れを作ってやる必要もある。弊社では政府やベンチャーとの連携を作る形で大企業の新規事業創出に貢献する取り組みも、実際やっているよ!

私:そうなんですね!それは面白い!ぜひ化学産業に適した産業構造作ってもらえると私個人としてはうれしいです。

(続きます)

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以前から考えていたことを喋っただけですが、考えてないととっさにこんな議論できなかったかもと思います。
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こうやったら受かった!某老舗コンサル三次面接【未経験からの戦略コンサルタント転職】

こんにちは。
今回の未経験からの戦略コンサルタント転職は、某有名コンサルティングファームの三次面接の様子です。これ以降もそうですが、ここの面接はほぼ雑談でした。

事前準備

仲介してもらった転職エージェントがとても優秀で、事前に面接官の名前とか経歴調べてくれました。
この回の面接では面接官の名前が事前にわかったので、ネットストーキングしてから面接に臨みました。
シニアマネージャーとかプリンシパルとかパートナーとか、そんな感じの職位になってくると名前で検索すると経歴やらニュースやらが出てくるので話のネタに調べておくとよいかもです。

第一印象

(さて、今回会う人は確か理系大学卒業して、事業会社行って、MBA取って、今のコンサルファームにいる方だったよな。写真だと40代って感じ。)
(面接官入室)
私:こんにちは!本日はお忙しいところお時間いただきありがとうございます!(珍しく年上の面接官出てきたなー。これまでなんだかんだみんな年下っぽかったから緊張するなー)

面:こんにちは。お忙しいところどうも。前回は○○と会って話したんだってね?

私:そうですー。○○さん面白い方ですねー!ベンチャー支援とかコンサルっぽくないなーとか思いました!

面:金になりゃいんだよ。逆に金にならない活動はできないからね。

私:(あ、厳しい系の人だ。早めにこのおじさんの地雷ポイントとか見極めなきゃなー)そりゃそうですよね。

面:考えの甘いやつ増えたからなー。

私:そうなんですねー。某大手コンサルティングファームで働いている知り合いも人員拡大した結果能力低い人が増えて困ってるって言ってましたねー。コンサル全入時代だ、なんて。

面:うちも似たようなもんだけどね。まあ、いいでしょう。

自己紹介

面:自己紹介してくれる?仕事内容を中心にお願い。

私:わかりました!私は、…(テンプレ)

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面:はい。ありがとうございます。では次に私の紹介をします。(中略)…。とりあえず、聞きたいことあればなんでも聞いてください。

私:(また雑談かなー?)そうですね。事業会社からコンサルに転職されたということですが、きっかけは何だったんですか?私も面接官さんと同じ行動を取ろうとしているので参考に教えて下さい。

面:事業会社では経理から入ってそのあと経営企画やっててね。より専門性を高めたいと思ってコンサルに転職したんだよ。

私:経営の専門家、ということですかね。期待通りのキャリアといいますか、スキル、経験は身に付きましたか?

面:身に付けなきゃ仕事にならないから当然だよねぇ。

この人嫌いw

私:そりゃそうですね。(とっつきづらいおじさんだなー。ご指導賜るスタンスでいくか?)事業会社との違いってどんなところで感じましたか?

面:ある意味、経営企画もコンサルも近しい仕事をすることも多いんだけど、よりドライブ感がないのがコンサルだね。

私:ドライブ感と言いますと?

面:自分が会社を動かしてるという実感みたいなものだね。君は現場のエンジニアだからたぶん一番ドライブ感のある仕事をしてきたと思うよ。君の行動が製品の質なりコストなり仕様に直結したと思うけど、もし君じゃない技術者が君の製品を開発したら全く別の製品になったんじゃないかな?

私:そうですね。私じゃなかったらそもそも研究テーマ消滅してましたからね。

面:そうでしょう?エンジニアなんて一番会社動かしてる実感を感じれる職業だと思うよ。まぁ、それが事業会社の醍醐味だよね。ちなみに、会社の経営企画に対して、あいつら全然実態のある仕事しないなって思ってないかい?

私:思ってます。もっと現場の実情を見て判断してくれと。

面:私は経営企画の人間だったから現場からしたら仕事してない人だったろうけど、今思えばそれでも現場感というか、ドライブ感を持って仕事をしていたよ。というくらいにコンサルタントという仕事は自分で物事を動かしている感覚がない。

私:あー、そうですか。(なんかねちっこくて好きになれないなーこの人)

それでも自己PR

面:なので、君はだいじょうぶかなー?将来は事業立ち上げに関わりたいなんて言ってるけど、実業に未練があるんじゃないの?

私:(あーめんどくさ。あー言えばこー言う系の会話にするとボロが出るから自分はこう考えてます!って言い切ろう)未練は当然のことながらありますね。私は技術大好きで、新事業企画の部署にいたときもわざわざ工場いって自分でものづくりしてましたから。でも、だからこそ、ものづくりだけやってたら自分の実現したいと思っていた、新技術を活用した新事業、技術を知っているからこそできる未来予測にたどり着けないと確信しました。足りないのは、今時点での仮説ですが、マーケティングスキルや人脈、大きな組織を動かす政治力、そういったところだと思ってます。(はい、とりあえず言い切ってみた!)

面:そうですか。まあ、私が言ったような話は実際体感してみないと判断つかないとは思いますよ。

私:わたしもそう思いますー。実際コンサルタントとして働いてみて、やっぱ違ったなーと思う可能性はあると思ってますが、それでも今の自分にはないスキルを身につける機会にはなると思って、全力で働こうと思ってます。(ん?あ、研修じゃねーよって言われかねない発言をしてしまったか?)もちろん、私のこれまで培ってきた技術力や企画としても動き方、大企業の力学を知ってますので、御社にはない視点を提供するという点で活躍できると思っているのは大前提としてありますのでご安心を。

プチケースみたいなやつ

面:そろそろ時間なので、最後に簡単なケースをさせてください。御社の強みと弱みを3つずつ紹介してください。

私:強みと弱み3つずつですね。(現場の話だけにならないように注意しよう)まず強みですが、手前味噌で恐縮ですが、現場の能力が高いこと。トップの経営判断が適切なことが多いこと。あとは、、、事業ポートフォリオの安定感があること、ですね。現場はかなり自律的に動けてると思います。決裁権がなく大きな決断はできませんが定常業務は最悪課長未満だけでも回ってます。トップが5-10年に一回くらい数年分の利益が吹っ飛ぶような新規事業やM&Aをするのですが、これがなぜか当たる。そのおかげで、今頑丈な事業ポートフォリオになってます。

面:御社はそうですよね。

私:弱みですが、現場が強いといいましたが、それは定常業務の範疇で、現場から新しいことを始めるモチベーションは低いです。中間管理層、場合によっては役員もこの定義にはまりますが、が長期目線、全体最適の視点で目標設計できていない。事業ポートフォリオでいうところの金のなる木がどれもじり貧になっていること。

面:なるほど。

私:制度設計、人材面で定常業務を回すことに最適化されすぎていて新しい取り組みへのハードルが非常に高くなっています。

面:ではどんな提案をしますか?

私:ポートフォリオ見直しなどやるべきことはたくさんありますが、まずは評価制度の改革を提案します。話すと長いですが、弊社社員は評価制度設計で容易にコントロール可能と思われます。

面:ありがとうございます。では私からはこれで終わりです。最後に何か聞きたいことありますか?

私:聞きたいことは雑談中にだいたい聞けました。ありがとうございました。


わざとかもしれませんが、とにかく感じ悪かったです。なので、この回はあんまり手応えなかったですね。もしかしたら本当にお互いにこいつとは合わないなーと思いながら話してたんじゃないでしょうか?
そういう状況でもニコニコ話せるように心がける必要ありですね。
この後連チャンで別の人と一時間面接です。


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こうやったら受かった!某老舗コンサル雑談二次面接【未経験からの戦略コンサルタント転職】

こんにちは。
今回の未経験からの戦略コンサルタント転職は、某有名コンサルティングファームの二次面接です。
一次面接の直後にあったので、二次というより二人目って感じですね。典型的な雑談面接でした。

概要

  • 話聞いてたら通過した
  • 自己PRと逆質問のテンプレいくつか持っておくと長時間の雑談にも耐えられる

自己紹介

(面接官入室)
私:こんにちは!よろしくお願いいたします!
面接官:よろしく!1人目の面接お疲れ!さっき会ったやつは私の部下で、今彼とプロジェクトやってるんだよ!ケースとかやったの?
私:はい。農薬の云々ってテーマでケースやりました。
面:そっか!ま、彼からケースはちゃんとできてたって聞いたからもうやんなくていいよね?私はケース嫌いでさ。
私:(うん、ケースは、今日はもう絶対やりたくない)私ももうお腹一杯です。
面:だよね!とりあえず、自己紹介してもらっていい?
私:自分、…(テンプレ話す。)
面:いーねー!君のバックグラウンドはうちのファームに合ってると思うよ!
私:そうですか。自分もそうじゃないかと薄々思ってました。
面:じゃ次私の自己紹介ね!…

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雑談開始

面:インダストリーはなんとかで、(中略)…プロジェクトの合間にベンチャーの支援とかやってて、(中略)…という感じです!
私:いやー、すごいですね!いろいろやられてるんですねー。コンサルって御用聞きのイメージが強かったので、自分主導で枠組み作りにいったりとか、プッシュ型の活動もあるんですねー!?
面:そうだよ!もちろん普通のコンサルプロジェクトをしっかりこなすことが大前提だけどね!(略)…

自己PRをねじ込む

面:ベンチャーとか興味ある!?
私:ありますあります!今ベンチャーにも数社アプライしてまして、(このタイミングで今までやって来た仕事のテンプレ挟んどくかな)現職で新規事業的なことやっててやっぱり思うのが、新しいことに挑戦するとか、自分で企画立ててものづくりするのって、楽しいんですよね!これまでもピッチコンテスト出てみたりとかいろいろしてました!(アピール!)
面:そうなんだー!じゃうち入ったら一緒にやろうよ!?
私:ぜひ!
面:いーねー!、、、なんか質問とかある?
私:(まだ開始10分くらいだけど、面接終わった!?あと50分何話そう?)ベンチャー支援とか何で始めたんです?
面:それはねー、友達がベンチャーの役員やっててー、(以下略)…
私:(あ、すっごい公私混同してるやつだ)なんて会社ですか?もし私が申し込んでたらウケますねw
面:そんなに有名じゃないからわかんないと思うけど、○○って会社で、こないだ新聞には出てたんだけど、これこれ。(スマホの画面見せてくる)
私:あー、知ってますここ!(専門性アピールのチャンス!)○○の技術を○○に応用するっていうことで、確かに物性がこうだからその用途はマッチしてるなーと思って目の付け所がいーなーと思ってました!応募はしてないですけど。すげーなーと思って見てたんですけど、ご友人が作ったんですねー。
面:そうなんだよー。紹介してあげよっか?あなたの履歴書見るとばっちりマッチしてると思うなー。
私:自分の専門にも近い領域ですし、一回お話伺いたいですねー!(ぶっちゃけあんまり興味ないぜ。っていうかこの人中途採用の応募者から友達の会社に人送り込もうとしてる!?)

逆質問のテンプレで時間を潰す

私:ところで、コンサルの仕事ってあんまりイメージわかないんですけど、どんな仕事してるんですか?普段の働き方と、アウトプットとしてこんなの出すよ、みたいの教えていただけませんか?(いつもの逆質問のテンプレ使おう。仕事内容→業界・案件種類の比率→営業方法→職位→自分はどのポジションになりそうですか?→頑張ります!の流れ。)
面:うちはそんなに忙しいファームじゃないから、平日は終電まで頑張れば、土日は仕事しなくても大丈夫なことが多いよ。
私:(他のファームは働き方改革アピールしてくるのに、、、)そんなイメージですよね?アウトプットのイメージを持ちたいんですけど、クライアントに提出してるレポートとか見せてもらえませんか?
面:そりゃ無理だねー。公開されてる政府のプロジェクトならいいか。例えばこんな感じ。
(モニタにPCの画面を映してくれる)
私:へー、なるほど。(答え知ってるけどテンプレ質問)こういう仕事ってどうやって取ってくるんですか?
面:営業は基本上司がやるよ。継続案件だと私に直でくることもあるけど。
私:そうなんですねー。(テンプレ質問)貴社のプロジェクトってどんなのが多いですか?リサーチと戦略の比率とか、新規事業と業務改善の比率とか、クライアントの業界の比率とか。
面:かくかくしかじか…こんな感じ。
私:ありがとうございます。仕事内容については、なんとなくイメージできてきました。ちなみに(大丈夫そうな人に使うテンプレ)福利厚生的なものってあります?
面:ないよ。交通費出るくらい?でもみんなこの辺に住んでるから意味ないよねー。
私:(なんとなく答え知ってるけどテンプレ質問)職位ってどんな構成になってます?
面:パートナーがいて、マネージャーがいて、コンサルタントがいて、アナリストがいる感じ。あなたはアナリストの上の方からスタートになるんじゃないかな?いきなりコンサルタント職やれって言われてもきついっしょ?半年くらい楽なポジションで勉強したほうがつらくないと思うよ。

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共通点で盛り上がらないこともある

私:そうなんですね。(コンサルタントからスタートできると思ってたよ。。あーもう、質問ないなー。あと10分くらい何話そう?あ、そうだ、前に読んだ転職ブログに書かれてた質問しておこう!)ところで○○さんてなんでコンサルタントやろうと思ったんです?
面:もともと理系で○○の研究でドクター取ってて、
私:(理系!?ドクター!?○○!?めっちゃ共通点という名の話のネタあったじゃん!?)
面:でまあ、研究はもういいかなーって感じ、(中略)…です。
私:○○やってたんですね!?自分もそういう研究してましたよ!
面:あ、そう。
私:(うわー、全く興味ない感じだー)まあ、自分にできることは最後までやりきったので次の挑戦をと思ってコンサル受けている感じです。
面:ふーん。そろそろ時間だね!ほんと友達の会社にこない!?名刺渡しとくからその気になったら連絡ちょーだいね!
私:ありがとうございます!ぜひ(暇ができたら)ご連絡させてください!
面:はい、じやーお疲れさまでしたー。


あんまり悪い手応えもなく、無事通過。転職エージェントからはいい評価でしたよ、とフィードバックもらいました。雑談してただけですけどね。
先方が自分の話で盛り上がるなか、自然に割り込む隙を見つけて自己PRをする能力が求められた面接でした。
あとは、話を盛り上げようと努力することに意味があると思います。

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こうやったら受かった!某有名コンサルのフェルミ推定一次面接【未経験からの戦略コンサルタント転職】

こんにちは。クールビズも終わって日によっては結構クールになりましたね。

今回の未経験からの戦略コンサルタント転職は、某有名コンサルティングファームの一次面接です。
今回は典型的なフェルミ推定とケース面接でした。事前の対策の甲斐あって概ね余裕で対応できました。

概要

スポット託児所の市場規模を予想して
→適当に市場規模を予想
→市場を拡大する方法を考えて
→いい方法思いつかない
少子化だしね、で合意
→一次面接通過

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お題が決まった流れ

面接官:最近使った便利な製品とかサービスってありますか?

私:、、、ルンバ、ですかね。

面:そうですか?他には?

私:、、、託児所、ですね。近所に時間単位で預かってくれるところがあって、買い物したかったんで利用したんですよね。ちょっとしたら子供が吐いたので迎えに来てって連絡が来て買い物できませんでしたがw

面:そうですか。。。いや、これからケースやってもらおうと思ってるんですが、託児所ってなんかいまいちですよね。どうしよっかなー?

私:いいんじゃないですか?託児所で。いや、ルンバでもいいですけどそれよりは託児所じゃないですか?

面:OKです。じゃ試しにそれでいきましょっか。スポット託児所の国内市場規模を予想してください。注意点ですが、いきなり数字を入れて計算せずに、まずは数式を立ててください。どういう計算をしようとしているか全体がわかるように数式をまずは書いてください。いいですか、数式ですよ。

私:単価とかバスケ利用客数とか、その手の数字を一旦変数としておいて式を書いてから、数値を代入して計算すればいいですね。わかりました。スポット託児所の定義ですけど、私が申し上げたような、時間単位で0-2歳の子供を預かるサービスで、保育園は含まないという認識でいいですか?

面:はい。

私:他に何か制約条件はありますか?

面:特にありません。それでは5分で帰ってきますのでそしたらプレゼンしてください。

私:わかりました。時間測りたいのでスマホのタイマー使っていいですか?

面:どうぞ。

(面接官退室)

フェルミ推定

まずは、いつもの数式を書きます。
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今回のケースでは単価は定数でいいや。あとで考える。
さて、セグメントをどう切るかだけど、ぱっと思いつかないから定石の「ユースケースを考える」をやる。
専業主婦(夫)が日中1人でどっかに(買い物、食事、遊びなど)行きたい、休日に子供を預けて出かけたい。祖父母と暮らしてる人はこのサービス使わないな。

  • 専業主婦のいる家庭かどうか
  • 祖父母と暮らしているかどうか

で利用率が大きく変わりそう。
これらは都会か田舎かで比率が大きく変わりそう。
ということは、こんなマトリクスになるな。

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各マスに変数を置いて、数式立てるとこんな感じ。
ここまで3分。上出来でしょ。あとは帰ってくるまで計算してよ。

  

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プレゼン

(面接官入室)
面:どうですか?

私:式は立ちました。計算中です。

面:わかりました。計算は一旦止めて、式を教えて下さい。式に修正点があったら無駄な計算になりますので。

私:わかりました。今回は、スポット託児所の国内市場規模を予想しました。スポット託児所の定義は、0-2歳の赤ちゃんを時間単位で預かるサービスのことで、普通の保育園は含みません。
まず、国内市場規模というのは、単価×数量で決まり、今回の数量は利用者数×利用時間で決まります。単価は一律で決めてしまってさほど問題ないかと思いますが、利用者数と利用時間は時と場合に依り大きく変わりそうなので、どんな場合にこのサービスが利用されるか考えました。
平日は方働き世帯が、土日は方働き共働き両世帯が、子供がいたらできないことをしたいときに利用します。なので、子供を預かってもらえる祖父母と一緒に暮らしてるクラスタは対象外です。
そうすると、共働きか否か、二世帯か否かで分けて考えると精度が上がると考えました。で、表にするとこんな感じです。

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各セグメントごとに赤ちゃんの数を出して、ターゲット世帯割合、利用頻度、利用時間をかけて、年間の稼働時間を算出しようと思いました。で、計算中です。
面:わかりました。では計算してください。

私:はい。
(計算内容とかゴニョゴニョ言いながら計算)

私:0.2×0.005っていくつだ?割合の計算苦手なんですよねー。

面:ん、あ、私もそんなに得意では、、、

ディスカッション

私:はい、出ました!市場規模はこれくらいです!

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面:はい。お疲れさまでした。数式も特段おかしなところはなかったですし、まあこんのもんかなと思います。どうですか?この数字は正しそうですか?

私:そうですね、実際には自治体からの補助金等があるので、利用料が大きくなる可能性があります。それから、利用人数計算すると思ったほど多くなかったので、そこそこ人口密度の高い地域でないと成り立たない可能性があり、田舎に分類した地方の数字が0になる可能性があります。この二つが相殺すると思えば、そんなに大きく外れないように思います。

次のブレスト

面:ま、いいでしょう。では、市場規模を10倍にする施策を提案してください。

私:10倍ですか!?10年後くらいに10倍になっている想定でいいですか?

面:いいですよ。

私:そうすると、単価か、利用客を増やすしかないわけですが、さてどうしましょう?…
まず、マクロなトレンドの影響を考えて、足りない分に対して対策しようと思います。
まず、人口(X)は減ります。少子化は進むのでBは小さくなります。専業主婦(C)は減ります。二世帯住宅(D)も減ります。総合すると、縮小傾向ですね。ほっといたのでは成長しません。
とすると、需要を発掘する必要があります。

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子連れでもなんとかなっていることに対しても託児サービスを使ってもらう方法を考えます。
といっても思い付くのがショッピングセンターとか映画館とか、商業施設併設の託児所を作るという既存のものしかぱっと思い付きません。。場所を固定するからサービスが行き届かないので、シェアリングアプリ作るとか。すみません、なんか普通のことしか思い付きません。

面:まあ、衰退市場だからしかたないですかねー。

私:そうかもしれませんねー。

面:需要の発掘以外に問題はありませんか?

私:えー、、、と、言いますと?

面:供給面ですね。

私:あ、なるほど!保育士の不足問題がありますね。保育士不足がボトルネックで供給が不十分になっている場所があればそのパイはとりにいけますね。先ほど少し触れたように、人口密度の低い地方にはチャンスがあるかもしれません。供給量を増やすには、保育士を増やす、保育士の稼働率を上げる、保育士以外の人が託児サービスをする、機械化するなどがぱっと思い付きます。保育士は国家資格なので増やそうと思うと法整備が必要になり、これはハードル高そうですね。むやみに増やすと質の低下も招くので、如何に質を担保できるかが課題となります。保育士の稼働率を上げるには、シェアリングサービスですかね。保育士以外が託児サービスをすることに関しては、あ、これもシェアリングw 機械化については、pepper君が高性能化すればできそうですが、テクノロジー的に目処は立ってなさそうですね。
うーん、結局シェアリングくらいしか出てこなかったです。

面:そうですね。衰退市場だから仕方ないかもしれませんね。ありがとうございました。あんまり盛り上がらなかったですが、これはお題が悪かったように思います。

私:次があればホットな領域で議論したいですね!

面:ではケースは終わりにします。まだ時間あるので質問あればなんでもお答えしますよ。…

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という感じでした。面接官との相性もあってか、全然話が盛り上がらず終わったなーと思いましたが、無事通過しました。
確かこのときがコンサルの初面接でしたね。ブレストで衰退市場のせいにして安易に思考停止したのが反省点でした。

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転職・キャリアランキング

転職して3か月経過【ベンチャーってこんなところ】

こんにちは。

 

大企業からベンチャーに転職して3か月たちました。

 

環境には慣れてきました。

 

仕事は楽しいです。

 

というと同僚には「本当に!?」驚かれます。なぜなのか、、、

 

仕事は大企業でR&Dやってたときと同様、答えが見えない苦しみがあります。

 

ただ、計画を遂行するためのことは何もやらせてもらえないのに、コンプラ書類はアホみたいに大量に作らされるという人生の無駄遣い感は消えました。

 

明日会社がなくなっているかもしれないという心配は発生しました。

 

やることは考えれば無限に発生します。

 

考えることをやめるとやることもなくなります。

 

なので、無限にやります。

 

時間の自由度は高く、毎日定時帰りできるようになりました。(仕事を家に持ち帰っているだけですが

 

睡眠時間は2時間くらい短くなりました。副業始めたせいです。

 

大企業で最後の数年間続いていた下痢は治りました。

 

とりあえず、先日驚いたのは、この3か月で150人くらいの人と名刺交換してたことです。

 

大企業にいたときは社内だけで仕事が回ってる気がしてましたし、社外が絡むと自社の取り分が減るからとにかく他社を排斥して自前で、という意識がありましたが、人間関係の中でしか新しい取り組みは生まれないのだなーと今はしみじみ感じます。

 

あと、社長が天才過ぎてやばいです。

 

もう3か月たったら考え変わっているかもしれません。

 

こうやったら受かった!某大手コンサルのフェルミ推定一次面接【未経験からの戦略コンサルタント転職】

こんにちは。

今回の未経験からの戦略コンサルタント転職は、ケース面接の実例と私がどんな回答したかの紹介をします。
フェルミ推定とケースを組み合わせたものでしたが、今回の面接官はちょっとひねった問題を出してくる人でした。これに対応するにはいろんな思考パターンを日ごろ身に着けておくしかないと思いました。付け焼刃でも本読みまくってると思考の瞬発力は出るなーと実感。

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概要

  • 問題:テニスの4大大会に匹敵する大会を日本で開催するには?
  • 回答:クラブ対抗の団体戦世界大会を企画する。その際はサッカーワールドカップやオリンピックを招致した方法を参考にする。

問題が決まるまでの流れ

面接官:趣味ある?

私:テニスやってます。

面:じゃテニスの問題にしよう。市場規模とか予想してもらう系の問題作りたいんだけど、どんな問題がいいかなー?

私:関連グッズの売り上げとかですかねー。(テニスの関連市場規模は対策済みです。ニヤニヤ)

面:だよねー。それだと普通すぎるから違うのがいいなー。あ、そうだ。俺はよく知らないんだけど、ウィンブルドンとかあるでしょ?あれ日本で開催してよ!

私:(おう、そういう切り口もあるのね)それは面白そうなテーマですね!ウィンブルドンウィンブルドンでやるからウィンブルドンなので、ウィンブルドンは日本では開けないとして、同じレベル感の大会ということですかね。大会規模、賞金総額、ツアーのレベル、格式など、いろんな観点からウィンブルドン級の大会を定義できますが、どんな大会がいいですか?

面:まず、経済性があること。要は大会主催者が儲かること。次に大会規模はウィンブルドン級。ほぼ同じ意味かもしれないけど、世界からの認知度もウィンブルドン級。ウィンブルドンってテニスやらない人も結構知ってるよね?でもあるか知らないけどジャパン大会はみんな知らないと思うんだ。

私:ジャパンオープン楽天さんが頑張ってますけど、確かに知らないでしょうね。わかりました。
「大会規模と認知度でウィンブルドン級の大会を日本で開催する」ことが目的ですね。何か制約条件あります?

面:さっきいったように主催者が儲かること。赤字では絶対にそんな大会開かないからね。

私:売上または利益の目標値とかあります?

面:とりあえず赤字にならないことをまずは目指して。じゃあ今から10分あげるからそのあとプレゼンしてね。

私:わかりましたー。

(面接官退室)

プレゼンの方向性を決める

とりあえずホワイトボードに目標と制約条件書きます。(面接官が制約条件忘れている可能性への予防策。)
どんな話をしようかな?

  • 4大大会とは?その必要条件は?
  • 必要条件を満たす方法を一人ブレスト
  • 適当な評価軸で招致方法を選択
  • 経済性の評価(フェルミ推定

よしこれでいこう!(ホワイトボードに書く)

4大大会とは?

賞金規模が大きい、ポイントが高い、知名度が高い、格式がある、有名選手が出てくる、大会運営母体への上納金が大きい、など。

必要条件を満たす方法を一人ブレスト

4大大会の要件は出せた。これを満たせば良いわけだが、これらは因果関係がありそうなのでそれを整理して、優先度を決めよう。
因果関係を整理。

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結局のところ、金だ!お金をいっぱい積めば日本でも4大大会が開けるぞ!!
ということは、経済性が成り立てばOK!

経済性の評価

利益=売上-コスト なので、分解して考えると、、、

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(うお、一応MECEのためにやってるけど、際限ねーな。)

  

チケットの計算だけでもフェルミ推定やっとくか。
コロシアムに入れる人が2万人、1人2万円のチケットを買う、2週間。外にいる人が10万人、1人5000円のチケットを買う、2週間として、
20k x 20k x 14 + 100k x 5k x 14 = 12.6G
コスト、一番大きいのどれだ?賞金?優勝賞金5億円位だった気がするから、総額50億円くらいかな?

  

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面接官再来

面:終わりました?

私:ご覧の通り終わってませんが、大筋方向性は決まってあとは数字考えるだけなので一旦ご説明していいですか?

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面:どうぞ。

私:まず、目的は日本に四大大会級のテニスの大会を招致することです。ここで、四大大会級とは大会規模と知名度で四大大会級ということです。
制約条件は、黒字であること。
以降の考え方として、まず四大大会の必要条件を考え、次に必要条件をどう揃えるか考えます。そして、それを実現するための方策を考え、最後に経済性を評価しようと思います。

面:はい。だいたいそうなると思います。

私:まず四大大会ですが、賞金が大きいとか、あーだこーだという必要条件があります。これらを満たす大会を企画できれば日本でも四大大会が開催できると考えます。

面:そうでしょうね。

私:ではどうやってこれら条件を揃えるか?よく眺めると各条件に因果関係がありそうなので、因果に沿って整理してみるとこうなります。結局お金です。お金を積めば四大大会を招致できると考えられます。
ですので我々が考えるべきはこの規模の大会を黒字で運営する企画となります。

面:はい。
私:そこで、大会の採算性を評価するために、大会に関わる売上とコストを試算することにしました。それがこちらになりまして、売上の部を会場内、会場外に分類、コストの部をハード、ソフトで分類しそれぞれ項目を抽出しています。漏れがまだありそうですが、チケット代や会場費、人件費など、大きく影響しそうな項目は抽出できているのでこのまま計算します。といったところで時間となってしまいましたが、これらを詳細に評価し、設計することで日本に四大大会を招致できると考えました。

突然ブレスト開始

面:うんうん。…いや、俺の伝え方がまずかったかなー?こういうことじゃないんだよねー。どうしようかなー。そうだ!あれだよ!もうさ、四大大会開いたら絶対儲かるって!そう思わない!?

私:おっしゃる通りですね!儲かると思います!(前提条件どこ行った??)

面:この大会開く人って誰かな?

私:そうですねー、日本テニス協会とかですかね?

面:じゃ日本テニス協会は勝手に大会開けるの?

私:たぶん世界テニス協会的なところに許可もらわないと、ポイントつかないので、そういった団体との交渉とか出てくると思います。

面:じゃあさ、その団体は日本で大会開きたいと思う?君が言っているのは四大大会を五大大会にするって話だよね?それって現実的?

私:先ほど申し上げたように採算さえ取れればなくはないと思いますが、、、(あ、ここで終わらすと視野狭い感出ちゃう!)非現実的かもしれませんね。であれば、別の方法を考える必要があります。例えば、シングルス、ダブルスの大会はみなさんご存じでしょうが、団体戦は知らないのでは?

面:テニスって団体戦あるの?

私:男子だとデビスカップっていうのがあります。これ、そこまで一般には浸透してないのではと思いますので、団体戦で超メジャー大会を作るのはどうでしょう?(いやー我ながらいい瞬発力見せたわー!)

面:いいね!他には?

私:(他!?)うーん、、、パラリンピックみたいな障害者大会、エキシビションでやってるようなショーテニスをもっと本気にしたやつ、、、

面:いいねいいね!出てくるねー!

私:サッカーなんかだと、ワールドカップと同じくらいクラブ対抗盛り上がりますよね?なのでクラブ対抗、、、

面:他のスポーツを参考にするの現実味があっていいねー。他は?

私:そういえばちょっと前にバスケに新しいリーグできましたよね?いっそ既存の世界テニス協会とは違うランキングシステム作っちゃうとか。

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具体化

面:それも面白いねー。。。そろそろいいか。で、どれにする?

私:(どれ!?あ、でも直感的に選ぶと考え浅いと思われるかな?)えーと、実現性と経済性の観点で整理すると、、、

面:あ、そんなんいいから直感で選んで。

私:じゃあクラブ対抗の団体戦作る方向で。(とは言ったけどアイデアないぞ!えーと、普段テニス見てて不満なことは、、、)国対抗のデ杯って、実は結構面白いんですが、ただどこの国が強いとか特にないので、超有名選手が聞いたこともない人とダブルス組むんですよ。でも観客が見たいのはどっちかというと超有名選手同士のダブルスのほう。なので、例えばプロの管理会社作ってそこで練習からコーチから試合の手配から選手のマネージメントを提供する代わりに、年に一回クラブ対抗の試合をやる。それを日本でやる。

面:結構面白くなってきたねー。で、どうやって実現するの?

私:うーん、ぱっと思い付かないですねー。サッカーとかオリンピックとかどうしてるんですかね?

面:あ、それだね!サッカーとかオリンピックとかの招致に関わった人から聞けばいいね。君が今考えてもわからないっしょ?俺もだけど。

私:わかりませんね。

面:じゃそろそろ時間なんで。結構良い議論になったと思うよ。整理すると、、、あ、君がやる?

私:じゃあせっかくなんで。今回はテニスの四大大会を日本で開催する方法を議論しました、…

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面:はい。お疲れさまでした。時間余ったから何か質問していいよ。

私:ありがとうございます(終わったー!)。じゃあ…

こんな感じで、トータル1時間の一次面接でした。
面接していただいたコンサルタントの方、いろいろストレス溜まってたみたいでこの後1時間くらいカフェで質問タイム延長という体で愚痴メインの雑談。
うちはおすすめしないよーとか言われましたが、数日後無事通過の連絡がきました。

面接当日の話【未経験からの戦略コンサルタント転職】

こんにちは。日に日に東海道線が混んできているように感じる。。

今回の未経験からの戦略コンサルタント転職では、実際の採用面接当日の話を書こうと思います。
まず何よりこれから戦略コンサルティングファームを受ける人にお伝えしたいのが、

  • 午前中に面接を入れること
  • 前日よく寝ること

なぜなら疲れた脳ミソは停止するからです。面接中1, 2時間、頭をフル回転させれた結果、脳ミソが停止します。本当に。夜受けた面接はだいたい落ちましたw

受付

戦略コンサルティングファームといえど、普通に仕事で企業を訪問するように受付します。
いつもと違うのは相手の名前がわからないので、「○○と申しますが、10時から中途採用の面接で伺いました。」といって相手がよろしくやってくれることを待ちます。

入室

会議室に通され、面接官がくるまでしばらくそこで待ちます。新卒採用のようなノック3回だか2回だかやって部屋に入って一礼、元気に挨拶みたいな儀式はありません。
面接官も通常業務をキリのいいとこまでやってから来るので、結構待つことも多いです。社長面談で1時間待ったこともあります。コンサルティングファームの会議室は見晴らしのいいところが多かったので、面接官が来るまで外でも眺めてリラックスして待ちましょう。

挨拶

普通に社会人としてご挨拶。名刺交換することは希でした。渡されたら返してました。

面接内容

1時間くらいやることが多いです。
30分ケース面接 + 30分雑談だったり、
1時間ひたすら雑談ということもあります。
さばさばしたファームだと、今日はケースだけやりますといって20分で終わるとこもある。

冒頭

自己紹介して!やってきた仕事について教えて!と言われることが多いです。自己紹介の練習はしておきましよう。
私は技術者なので、技術の話をガチで始めると時間もかかるし相手も興味ないだろうから手短に終わらせて質問待ちのスタンスでやりました。
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この時間にケース面接の問題考えてる面接官も結構います。自己紹介に関連したテーマを言われることもあるし、敢えてあなたとは関係の無いお題を出しますねって面接官もいます。
自分の話したことがお題になる可能性はそこそこ高い確率であるので、対策しておくと良いかもしれませんね。

ケース

  • お題が出る
  • 5-15分くらい考える時間もらえる
  • プレゼンする
  • ツッコミ来る
  • 解答したり一緒に考えたりする

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雑談

何か適当に質問されて、解答するとそれについて議論をふっかけられることが多いです。自分の意見を披露できること、アドリブでなんか考えられることが大事。自分の意見が言えて、向こうの考えをを取り入れて議論を発展させられればたいてい受かりました。

たまに一方的に話し続ける面接官もいて、その場合は適切に話をインターラプトしながら自分の意見を放り込む必要があります。面接官の考え方に賛同を示しながら、「自分はその能力あります!何故ならこんな経験したから!」みたいな感じで自己PRに徹してみたらだいたい受かりました。
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退室

時間が来たらじゃあそろそろですねという雰囲気で終わります。連続して別の人と話す場合は部屋で面接官を見送り次の人を待ちます。
全員終わったら普通にお礼を言って退室して終了です。

【化学企業の現場】ホワイトバイオ

こんにちは。久しぶりに徹夜したのですごく眠い。

最近発酵の勉強しているので備忘録として。

発酵による化学品製造

以下の順番で進めることが多そう。

  1. 菌体を用意
  2. シード培養
  3. 本培養
  4. 発酵
  5. 濃縮
  6. 精製

菌体を用意

遺伝子組み換えとかいろいろやって良い菌体を作るんだそう。
ラボでやるような感じ。
作った菌体は冷凍庫保存。

シード培養

菌体を増やす行程。
菌体を培地なる栄養分と一緒に撹拌。空気を入れる、pH調整する、消泡剤入れるなどする。

本培養

菌体をもっと増やす行程。
シード培養した液に培地を追加してさらに撹拌。

発酵

プレ培養した液を大きな釜に入れて、餌を与えつつ撹拌。
菌体によって目的とする化合物がどんどん作られる。
餌がなくなると化合物の生産が止まるので、餌の濃度をモニタリングする必要がある。餌は例えばグルコースとか。
たぶんどの代謝系の化合物を取りたいかで餌の種類も変わるはず。

濃縮

膜とか蒸留で普通に濃縮。

精製

モノによってカラム通したり晶析したり。

以上でモノがとれます!
バイオってすごく遠い世界だと思ってましたが、案外普通の有機合成と似たような装置で製造できるそうなのでちょっと驚きました。
あとは実際に手を動かしてやってみたいなー。ビールでも作るかな。

問題解決プロセス【大企業サラリーマンの標準装備】

こんにちは。また週末に台風接近ですか?

今回は「問題解決プロセス」についてです。
なんとなく言外の意味が乗っちゃった感のある問題解決プロセスです。

「問題解決プロセス」というと、
なんかトラブったから頑張って丸く納めたよ!
みたいなことのように感じますが、研修屋さん界隈で問題解決といったらギャップ分析して云々という香ばしさが出てきます。
間違いなく、机上の空論好きにはウケる論法なので大企業サラリーマンには必須装備となってます。

概要

  1. 理想状態を定義する
  2. 現状を整理する
  3. 理想と現状のギャップを明確化する
  4. ギャップが生まれている真因を探す
  5. 解決手段を考える
  6. 解決手段の効果を評価して優先度をつける
  7. 実行
  8. 評価
  9. 2に戻る

個人的な経験上、プレゼンのとき一番活躍します。現場では?どうだろう?

理想状態の定義

大企業サラリーマンの身分のときは、普通は上司またはお客さんがここは設定してくれます。
できるだけ定量的に表現しましょう。定量しておかないとギャップ分析でいきなり破綻します。
定量化って実は結構難しくって、まず評価軸と評価方法が決まってないといけません

ちなみに、しもじもの人間はここを疑うと部内の和を乱すので気を付けましょう。
研究所だと正解ではないことが多かったですが、それを言うと干されます。
例えば、体重を50kgまで落とす、みたいな感じです。

現状を整理する

設定した評価軸、評価方法で現在の状態を測定します。
例えば、今の体重は60kgです、みたいな感じです。

理想と現実のギャップを明確化

単純に理想と現実の差分ないしは割合を計算します。
例えば、落とすべき体重は10kg、みたいな感じです。

ギャップが生まれている真因を探す

原因究明にはざっくり2種類の方法があります。

  1. 仮説主導型
  2. 直感型

仮説主導型は、こういう原因があればこういうことが起こるはず、という仮説を網羅的に立てて、原因の全容を可視化し、そのあと本当にそういう現象が起こるかデータを探したり検証したりします。
網羅的に探索でき見落としをなくせる、優先度を事前に適切に設定でき効率を上げられる、報告書がきれいに作れる、といったメリットがあると思っている大企業サラリーマンは(特に本社スタッフ系に)多い気がします。(まぁ、初めから全容が見えたら苦労しないですね。。)

直感型は、なんとなくこれが原因な気がする!と思ったものから手を付けていく方法です。センスのいい人がやると一瞬で問題が解決されます。運悪く正解を引けないと泥沼にはまります。大企業ではいつ問題が解決されるか説明を求められ、資料作成や上司の意味不明なてこ入れが入ったりして作業効率が一気に下がります。今回は研修的問題解決プロセスについての記事なので、こちらの考え方は除外です。私は基本的には「数打ちゃ当たる」の精神で仕事をしているため、こちら側です。

例えば、体重が10kg多い原因を5W1Hの観点で探すと、

  • Why:なぜ10kg増えたのか?
  • What:10kgの内訳は何か?何を食べて10kg太ったのか?
  • Where:どこで10kg太ったのか?
  • When:いつ10kg太ったのか?
  • Who:誰のせいで10kg太ったのか?
  • How:何をして、あるいは何をしなくなった10kg太ったのか?

ここで、5W1Hとは、いわゆるフレームワークというやつです。
フレームワークは、昔からよく使われるとか、偉い先生が提唱したなどの権威付けがされている分類方法のことで、これを使っておく分にはMECEが担保されていると周囲から判断されやすいという特徴を持っています。
フレームワーク5W1H)に対してそれぞれ問いを設定しました。この問いをもとに原因の可能性をリストアップしていきます。
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世の中にはいろいろなフレームワークが存在するので、興味ある人は勉強してみてもいいかもしれません。
  

When:いつ10kg太ったのか?ある時期をきっかけに体重が増えたのではないか?引っ越し、異動、期末の繁忙期、友人関係、趣味の変化などがあったタイミングに体重が増えていないか。あるいは、ずっと一定のペースで太り続けているのではないか?
といった原因の仮説が出てきます。
そしたらデータを探します。過去数年間の体重の推移を見てみると、この半年で一気に太っていることがわかりました。半年前はちょうど異動があり引っ越したタイミングです。引っ越しで何が変化したか考えてみると、会社からの帰り道になか卯があり、毎日カツ丼食べてから帰宅するようになったなーと気づきました。

解決手段を考える

原因の仮説がたったので、解決策を考えます。
解決策を考えるためにはやはり「問い」を設定するとよいです。
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毎日なか卯のカツ丼を食べることが原因という仮説がたちました。では、

  • 帰り道なか卯に寄らずに帰るにはどうしたらいいか?

といった問いを立ててみます。

  • 帰り道を変える。
  • 帰る時間を変える。
  • 飴玉をなめながら帰る。

などの解決策が思いつきます。

解決手段の効果を評価して優先度をつける

何かモデルや参考になる過去の事例があればそれをもとに効果の大きさを予測します。
手を付けやすく、効果の大きい対策の優先度を高く設定します。
定量化できない対策は、pros. cons.の比較表を作ってえいやーで優先度決めましょう。

実行

計画したからには実行しましょう。
大企業サラリーマンの中には計画立てることばかりやって実行しない人が一定数います。パワポで評価が決まるので、わざわざ時間のかかる実行をするインセンティブ低めです。が、本当に価値があるのは実行だと私は信じています。

ダイエットのために飴玉をなめて血糖値上げながら帰ることでなか卯に立ち寄りたい気持ちを抑える対策を実行しました。

評価

対策を実行したあと、最初に決めた評価軸と評価方法で効果をモニタリングします。

1か月飴玉作戦を継続した結果、むしろ体重が増えるペースが上がりました。
この結果を受けて再度問題解決プロセスを回したところ、なか卯に行く頻度が減ることはなく、むしろ飴食べている分摂取カロリーが増えていることがわかりました。

大企業サラリーマン必須の武器、問題解決プロセスでした。

良い「問い」の立て方【ブレストのやり方と本当の意義】

こんにちは。運動しようという日に限って台風来るのなんで?

今回は、「問い」の立て方です。
主にブレストで最初に問うお題としての「問い」についてですが、日常的なコミュニケーション、ヒアリング、取材、自己問答など、どんな場面でも応用可能な考え方です。

「問い」とは?

今回のブレストにおける「問い」のように、一般的な言葉に特定の意味を持たせる場合は最初に定義を共有しておく必要があります。
今回の「問い」ですが、
問題の発見→課題の定義→「問い」→対策立案→実行→評価
という問題解決の流れの中で、対策案を発想するための問いかけという位置付けとなります。
「問い」の質でそのあとのアイデア出しの方向性、アウトプットの量が大きく変わります。

例えば、廃棄PCの情報セキュリティ対策として、
PCのストレージを完全にホワイトニングするには?
という「問い」と、
PCを簡単に木っ端微塵にするには?
という「問い」では全く違う対策が思い付くでしょう。
どちらも最終的に得られる効果は、
廃棄PCから情報を抜き取られない、
というものです。
「問い」の意義はここにあります。

問題解決プロセス

一般的には以下のような流れのものですね。

  • 理想状態の想像
  • 現状認識
  • 問題の発見
  • 課題の定義
  • 対応策の策定
  • 実行
  • 評価

問題と課題

問題は、事実、データ、統計、観察結果。
課題は、仮説、方向性、考え。
問題は解決するもの、課題は設定するもの。
問題解決はあるけど、課題解決はない。課題は達成する。
まぁ、ただの言葉遊びですが、なんとなくこんなニュアンスを持っておくと思考に階層性を持たせることができます。

テクニック

それぞれのフェーズで世間様で提唱されているいろいろな手法を駆使します。

  • 理想状態→パッションで湧いて出てくるもの!
  • 現状認識と問題の発見→データ、エスノグラフィ、デザイン思考
  • 課題の設定→クリティカルシンキングロジカルシンキング
  • 「問い」の設定→???
  • 対応策の策定→ブレスト、強制発想、ラテラル思考
  • 実行→デザイン思考、プロトタイピング
  • 評価→デザイン思考、エスノグラフィ

「問い」を作る方法論があまりなかったりします。

どうやって「問い」を作る?

答えは、Try & Error !!
なんて芸の無い結論がかなり正しいのですが、数少ないテクニックとして抽象度の上げ下げがあります。

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問題または解決策と課題の間くらいの抽象度の「問い」を作ります。

問題:お腹がすいた
課題:空腹感をなんとかする
問い:

  • 空腹時には何を食べるべきか?
  • お腹いっぱいにするにはどうすればよいか?
  • どうやったらご飯を得られるか?
  • ご飯の時間まで何をしてやりすごすか?
  • 空腹をごまかすにはどうすればよいか?
  • 空腹感をポジティブに捉えるにはどうすればよいか?

解決策:

  • 何か食べる
  • こんにゃくを食べる
  • コンビニにいく
  • 寝る
  • 映画を見る
  • 体重計に乗る

上のようにお腹がすいたという問題に対して、空腹感を何とかするという課題を設定すると、いろいろな「問い」が思い付き、それぞれの問いから多種多様な解決策が発想出来ることがわかるかと思います。
こういうものが良い課題設定であり、良い「問い」です。

「問い」の評価

その「問い」からいろいろな解決策が思い付くのが良い「問い」です。
なので、「問い」の評価は、自分で3分くらい考えてみて、たくさんアイデアが出てくるかどうかで判断します。
解決策を5個以上思い付かないようならその「問い」は考え直した方がいいです。
そして、どう考えても良い「問い」が出てこない場合は課題から設定し直しましょう。

あ、結局Try & Errorに落ちついたw

こんな感じで「問い」を作ります。
ブレストでたくさんアイデアが出るかどうかは半分くらい「問い」の質で決まるイメージあります。

雑談(ケース面接?)対策【未経験からの戦略コンサルタント転職】

こんにちは。日焼け止めを顔に塗って首に塗らなかったら首だけ真っ赤に焼けてて日焼け止めの効果を痛感してます。

今回の未経験からの戦略コンサルタント転職は、雑談(ケース面接?)についてです。戦略コンサルティングファームの面接では、ケースやってあと1時間くらい雑談っていうことが多々あります。感覚的に、その時盛り上がれば通るし、盛り上がらないと通らないという印象です。なので、熱く語れる自身の考えを持っておきましょう。
ちなみに、(ケース面接?)と書いているのは、人によってはこれもケース面接だ!という意見もあるので一応つけてます。

雑談(ケース面接)の話題は何か?

業界か職種か会社で応募者と関係のある話題を振られます。応募者に全く無関係な話をされることは少ないので、「何それ初めて聞いたんだけど」みたいなことにはそうそうならないのでご安心ください。
私は化学業界、研究職、新事業企画職、大手企業クラスタだったので、例えば以下のような話題で雑談しました。

君の現職での働き方を教えて系
現職場の課題について議論系
  • 中央研究所の抱える課題とは?
  • コンサルタントとして現職企業に対して何を提案する?
  • 新規事業企画職のクライアントにどんな提案をする?
  • 日本の製造業をどうしたい?
化学業界一般的な問題を議論系
  • 化学業界の将来像について経産相と議論するときに提案したいこと
  • 化学産業のエコシステムについて
大手企業あるあるについて議論系
  • 大手企業が抱えるスポーツチームって必要?

事前に何が準備できるか?

雑談(ケース面接?)話題は先述の通り、

  • 君の現職での働き方を教えて系
  • 現職場の課題について議論系
  • 業界一般的な問題を議論系
  • 大手企業あるあるについて議論系

といったものが多いです。であれば、
現業を一所懸命やりましょう!
が一番大事なことで、言われたことやってます系社員をやってると厳しいかもしれません。
まずは、

  • 現職を深く理解する
  • 現職で自分のアイデアで作った仕事をする
  • 現職の他部署とのコネクションを作る
  • 異動する
  • 偉い人と組織について議論する

といったことをして、現職でできる経験をできる限りしゃぶり尽くしましょう!

そんなことできる気がしません、というときに

といっても、異動なんて簡単にできないよ。ローテーションもいつくるかわからないし。自分の仕事を提案するような機会もないし。という方も、会社辞める気になれば出来ることはたくさんあります。会社にしっかり評価してもらいつつ、好きな仕事に取り組む方法について、後日書いてみようかと思います。

そんなのやってきてないけど、今すぐ転職したいんじゃ!我は35歳だ!
という方も当然いらっしゃると思うので、その場合は想像力でカバーすることを考えます。

不満を書き出すことから始める

転職したいと思うくらいなので、給料以外に会社に対する不満が少なからずあるはずです。不満=改善余地です!

なので、

  • とにかく不満を思い付く限り書き出す。
  • それぞれの不満に対して、どうなったらいいか理想を考える。

直感で答えが出てくるものから優先的に書いていきましょう。直感で答えが出るものは考えを整理すればたいてい自信を持って話せます。

  • 不満と理想の差分を取る。

差のあるところが改善ポイントです。

  • 自分なりの改善具体案を考える。

あとは全ての不満事項に対してこれをやるだけです。
下みたいな表を作ったりするとよいです。
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本番どうすればいいか?

  1. 面接官から何か質問されます。
  2. 自分なりの考えを答えます。
  3. 面接官の考えを提示されます。
  4. あとはブレストの作法に則って楽しく議論すればOKです。

フェルミ推定、ケースについての記事はこちら

tamagoyaki1999.hatenablog.com

tamagoyaki1999.hatenablog.com



どうでもいいことですが、日焼け止め、本当に効果あります。日焼けした首が痛い。あと変な脂が分泌されている気がする。。
下くらいの安いやつで十分効果あることがわかりました。

若かりし頃は下みたいな高いやつを頑張って使ってましたが。
  

ケース面接の考え方【未経験からの戦略コンサルタント転職】

こんにちは。壊れやすいものを過剰梱包したら荷物がでかくなりすぎました。

ケース面接についてです。これまでフェルミ推定について記事を書いてきましたが、ケース面接はフェルミ推定の応用問題という感じのものです。
tamagoyaki1999.hatenablog.com

ケース面接とは?

これについてどう思う?
とか、
これについて対策考えて!
とか、
何か提案して!
って言われるやつです。
ケース面接のパターンは無限にあって、これ一個覚えれば大丈夫というものもないので、人生消費して培った力を出しつくす気持ちで最善を尽くしましょう!

よくあるケース面接のお題

ケース面接では以下のようなお題に対して提案を考えます。

  • お金のケース:売上アップ、利益アップ、価格設定

利益=売上-コスト
というベーシックな考えに基づき、お題の事業の売上構成、コスト構造を明らかにし、どこにどうやってメスを入れるかを提案します。

流れ

  • 目標の確認
  • 事業を数式化
  • 現状把握:各変数に現在の具体的な数字を入れる
  • 問題認識:弱い変数を見つける
  • 課題設定:変数の数値の改善目標を設定する
  • 対策立案:目標達成のための対策を考える
  • 検証

では、お金のケースを見ていきましょう。

目標の確認

普通の仕事もそうですが、面接官とこのケースでのゴールイメージを共有しときましょう。
お題が「利益を○○%アップさせて!」だったとして、一番最初に念押しで確認して、なんならホワイトボードに目標をでかでか書いときましょう。
面接官も出したお題を忘れることあるので。

事業の数式化

例によってこの式の出番です。
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だいたいの場合、フェルミ推定やってから施策提案という流れですが、何か提案してといきなり言われてもまずは数式化しましょう。
出来上がった式を眺めながら、どの変数をいじるとインパクトが大きいかを考えます。
例えば、部品Xを販売している会社があったとして、
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と、まずは事業を数式化します。

現状把握

次に現状の情報を集めます。
数式で書くとよくわからんって人もいるかと思いますが、
Σ業界は業界別シェア、Σユーザーはお客リストという感じです。この数式をたてた場合は、ユーザーごとに売上とコスト整理します。
集め方は、以下3通り。

一番いいのは面接官に聞くこと。思考プロセスに本質的でない情報は適当に設定してくれます。

問題認識

改善余地の大きい数値、感度の高い数値を見つけます。
例えば、

  • シェアが低い
  • 取引業界が成長してない
  • 取引先が少ない
  • 特定ユーザーに対して販売量が極端に少ない
  • 特定ユーザーへの依存度が大きい
  • 単価が低い
  • 製造比例費が高い
  • 製造固定費が高い

課題設定

改善目標を設定します。
この変数を○○%改善すると利益が○○アップする、というように改善目標と期待される結果をセットで考えます。
「この変数」というのがいわゆるKPIで、この設定はセンスが出ます。

  • 達成したとき効果が大きい
  • 達成可能性がある
  • 達成に向けて元気が出る

ようなKPIを設定しましょう。

KPIの設定

アレルギー持っている人もいるかもしれません。KPIです。
そもそもKPIってなんでしょう?
KPIってあれでしょ?PVとかコンバージョンとかってやつでしょ?
っいう認識の方、間違ってないです。
例えば、改善したい数値をyとおいたとき、ある変数xとの関係が、
y=ax + b
だった場合、a, b, xがKPI
となりえます。目標とする数値と相関のある変数がKPIということです。yのことをKGIと呼んだりもします。
マルチ商法の例を考えると、上納金による利益yが、部下の売上xに割合aをかけたものから本部への取り分bを引いたものと定義すると、
y=ax-b
となります。yを大きくするにはa, xを大きくしてbを小さくするしかないですが、a, bは本部で決められた数字(定数)なので動かしようがありません。なので、部下の売上xにテコ入れしようとなります。部下の売上xは部下の人数×平均売上で決まります。よってKPIは部下の人数と平均売上となり、ガンガン友達を誘い、仲間内での勉強会を定期的に開いて売上アップを目指すという、よく聞くマルチになっていくのでした。

対策立案

KPIは設定できました。で、具体的に何しますか?です。
及第点な回答としては、

  • 同業他社の過去のベストプラクティスを持ってくる
  • 他業界のベストプラクティスを持ってきてその業界にカスタマイズする

のが手堅いです。
ICメーカーに対して、インテルインサイドモデルで自社製品の単価を高止まりさせつつ、最終製品の価格を下げることで、高単価と販売数量を同時にアップさせましょうと提案するようなイメージです。
もう少し、おっ!と思わせられるのは、
他業界のベストプラクティスを持ち込んでその業界用にカスタマイズすること
です。
うちは餡に強みがある饅頭屋だけど、餡と饅頭生地をモジュール化して、誰でも簡単に美味しい饅頭を作れるようにし、さらに饅頭屋をたくさん育てる育成プログラムも提供し、独立した彼らに餡を供給する、
饅頭界のインテルを目指す!
みたいな感じ。言ってることは同じですが饅頭では聞いたこと無いからちょっと面白いです。
他業界のアナロジーで攻めるのが面白味と納得性でバランスのいい回答のように思います。
こういった提案を出すためにはとにかく大量の事例をインプットしておく必要があります。
下のようなケース本を普段読まない人は面接受ける前にしっかり勉強するのが吉です。
    

とはいえ、今は戦略コンサルタントも供給過剰になり、お客さんも過去のベストプラクティスを応用するノウハウを身に付けてきてしまったため、こういった提案では陳腐になったしまうそうです。
なので、コンサルティングファームが今本当に求めているのはもっとぶっ飛んだ(でも論理の飛躍があってはいけない)アイデアなんだそうです。

最後に

ケース面接では、

  • こいつ議論相手になるか?
  • お客さんのところに連れてっても大丈夫か?

というような観点で見定められます。試験問題を解くというよりブレストに近いです。
ブレストのお作法をしっかり守って議論を盛り上げましょう!

ブレインストーミングとは?

こんにちは。肥後橋近辺の居酒屋のコスパの高さに驚愕。

今回はブレインストーミング(Brain Storming)、通称ブレストの概要についてです。

二種類のブレスト

  • 専門家同士が思い付きで始めるブレスト
  • 多様なメンバーを集めて行うブレスト

前者は私がもっともイノベーティブな活動だと思っているものです。私はこれを「雑談」と呼んでいます。
後者が最近めっちゃ流行っていて、下手すると時間の無駄感が出てしまうブレストです。本記事では後者のブレストを扱います。

多様なメンバーを集める意義

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多様なメンバーを集めるとアイデアにばらつきが発生し、平均点としてはショボくなりますが、中にはすごいアイデアが混入し始めます。逆に専門家で集まるとアイデアの平均点は上がりますが、イノベーションと呼ばれるようなアイデアは出てきません。これは学術的に認められた事実だそうです。
多様なメンバーでブレインストーミングを行うことで初めてイノベーティブなアイデアが生まれます。
欧米に追い付け追い越せの考え方では経済成長が難しくなった昨今、イノベーションを自ら生み出すために日本でもブレストが大流行しているという状況です。
オープンイノベーションの文脈との整合性をとる目的もあるかもしれません。

ブレストで目指す状態

ブレストを有意義なものにすべく目指すべきアウトプットは、
盛り上がりとアイデアがかかれた大量のポストイットです。

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割りと大真面目にこれくらいを目指しましょう!

ブレストに必要なもの

  • 多様な参加者
  • リラックスできる広めの会議室(できれば外が見える部屋)
  • 大量のホワイトボード
  • 大量のポストイット(黄色、赤、青)
  • 大量のホワイトボードマーカー
  • リラックスできるBGM
  • お菓子、お茶、ジュース

ブレストのやり方

  • お題を提示します。
  • 思いついたことをポストイットに書きます。
  • しゃべりながら場にポストイットを出します。
  • いいね!面白い!それは思いつかなかった!など思いつく限りの賛辞を送ります。
  • 以降、この繰り返し

如何に良いお題を提示できるかがブレストの一つのポイントです。
お題の作り方もそのうち記事を書こうと思います。

ブレストの作法

ブレストで大切なのは、盛り上がりと大量のポストイットの生成です。これらを促進するため以下のようなルールが課せられます。

  • 発言の質よりも量
  • 批判禁止、雑なアイデア歓迎、自由奔放に取り組む
  • 人のアイデアに全力で乗っかる
  • 評価や判断をしない(いいね!はOK)

大人になっても、いや大人だからこそプライドも発言への責任もあり、より繊細な心を持ちます。なのでちょっとした批判で容易に傷つき、以降アイデアを出せなくなります。また、失敗に不寛容と言われる日本では言い訳の立たない発言は控える文化的背景もあり、これらお作法が本当に大事になります。

ブレスト風景

同僚   :みんなペンとポストイットもった?じゃ理想の職場とは!?
同僚   :「目標が明確」!
一同   :おーなるほど! 
たまご  :目標が達成されたか確認できないと。「評価基準が明確」
後輩   :評価大事!成果を出すための「業務環境がいい」ことも必要かと。
たまご  :業務環境ね。無駄な仕事したくないなー。「コンプライアンス系書類を作らなくていい職場」
上司、同僚:えっ、、、(なんかあったとき怖いからそれは作れよ。。)。あ、そうだ。「効率的なシステムが導入された職場」
・・・

こんな感じで進みます。メンバーが空気読まない発言したときは、無理やりポジティブなリアクションするか、スルーしましょう。スルー≒否定なのでできるだけ反応してあげたほうがいいですが。

ブレインストーミングのやり方と本当の効果

こんにちは。突然やってきた受注ラッシュでなんか忙しい。

今回はブレインストーミング(Brain Storming)、通称ブレストについてです。

某所某メーカーの某新事業開発部のある日

上司 :わが部の次の中期経営計画を立てようではないか!!
たまご:お、中計ですか!?いいですね!(これ何回目だよ。今まで何にも決まってこなかったじゃん。。中計なんていいから開発させてくれー)
同僚 : 中計(目キラキラ)!!絶対議論すべきことですね!目的を再定義して現状をMECEに認識、そしてゴールとのギャップ分析をし、目的達成のための最短ルートをバックキャストで求め、正しい目標設定をしましょう!
たまご:(同僚さん、すげー食いつき方してる。。)ちゃんと結論出したいですね。
同僚 :自分が最近○○大学経営学部のセミナーで学んだ思考ツールを使うとアウトオブボックスでイノベーティブなアイデアがたくさん出ますのでそれでやりましょう!!ちょっと後輩ちゃんアジェンダ考えといてくれる?
後輩 :わかりました。・・・ところでチュウケイって何ですか?
たまご:(時間区切らないと無限に議論続くよなぁ、、あと、できれば会社のお金で温泉行きたい!!)合宿形式で2日間でみっちり議論するのどうです?
一同 :イイね!!

伊東の温泉宿に移動
同僚 :まずはみんなで理想の職場についてブレストしましょう!

っていう感じで始まったりするのがブレストです。(温泉宿開催には限りません。)

ブレストって時間の無駄感甚だしい会議ですが、実はその理由は極めて単純明快で、たった1つの心構えでとても有意義なものになります。
ええ、本当です。新規事業開発部の業務としてブレスト会議の企画・運営・ファシリテーションを多数こなしてきた経験から、間違いなく有意義な会にできます。

さて、次回以降、ブレストの企画方法、ブレストの亜流の紹介、大企業の新規事業開発業務としてブレスト会議を企画しまくった経験から実感したブレストの存在意義などについて書きたいと思います。

tamagoyaki1999.hatenablog.com

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